【あべの本メモ「カビンくんとドンマちゃん」】

本の内容とその時の自分の気持ち
後で調べたい時ようの記録メモ
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「カビンくんとドンマちゃん」
感覚過敏研究所
加藤路瑛著 
ワニブックス
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感覚過敏をもつ著者が
自分を投影した
中学生男の子を主人公にした物語

感覚過敏とは対照的に
寒さや痛みを感じにくい
感覚鈍麻の女の子の感情と日常も

悩みや葛藤を追体験する感じ
キュウと胸が痛くなったり
ほろほろ泣けたり

今まで知らなかったし
また世界を広げてもらった気分
感覚はそれぞれ
きっと知っているだけでも
社会はもっとやさしくなれる
人にはいろんな背景があることを
忘れずにいたい

我が家の末っ子は
着るものにこだわりがある
肌触りが違うらしく
これなら良さそう?と用意しても
縫い目とかゴムの強さとかに敏感

お目に敵わなければ
日の目を見ることはなく
毎日、夜に洗濯乾燥して
翌日同じものを着てる
風呂上がりから朝までパンツ一丁で
「見ているだけで寒い」
って私よく言ってしまってたな。
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カビンくんメモ
●制服が痛い
まるでサンドペーパーのよう
ブレザーは甲冑をつけるくらい重い
痛いものを身につけるより
寒い方がはるかにマシ

●給食が食べられない
好き嫌い、美味しい不味い
のレベル話じゃない
給食の時間が苦痛

●世界は刺激にあふれていて
音は痛くて、光は目に刺さる
白いノートや教科書の光が反射して
字が読めない
校庭の声と授業の声が
テレビの副音声みたいに入り混じる
日当たりのよい席は
ある子にとっては気持ちの良いが
ある子にとっては苦痛

刺激が多くて辛い時
家ならパーカーすっぽりかぶって
音も光も遮断できるのに
制服じゃできない
静かな場所がない

●香りがつらい
遠足バスの揺れがつらい

ドンマちゃんメモ
●厚さも寒さを感じないから
着込みすぎて熱中症になりかける
寒すぎてても気づかない

●トイレに行きたい感覚がないから
いつもギリギリ

●お腹すいたを感じないから
低血糖で倒れちゃうし
お腹いっぱいがわからないから
どこまでも食べ続けちゃう
美味しいも不味いもなく
共感し合えないのがさみしい
ノルマでしかない給食の時間は憂鬱

●痛いもよくわからないから
血を流していても気づかないくらい
病気でも気付けない?

共通メモ
●人と同じでいたい自分と
人と違っていい自分がいて

みんなの楽しいことに水を差す
みんなの迷惑になる
そんな自分の存在がイヤ
そんな風に思う自分もイヤ
自己嫌悪の沼

●みんな違ってみんないい
とはいうけれど、本音はどう?
私服で登校にずるいの声
眼鏡をかけるように
イヤーマフや
サングラスがかけられる社会へ

●できないより、出来る方がいい?
ううん、
できてもできなくてもいい!
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感覚過敏とは違うけど
我が子は色覚異常だ
男子の20人に1人くらいで
よくある話
幼い頃からクレヨンを
「これ○色?」と何度も確認するから
変なのって思ってたんだけど
日常生活には困ってなくて
学校の検査で発覚した

正直私にはショックだったけど
同時にいろんな謎がとける

桜が美しいと思う人は多いと思う
感動する感性うんぬんでなく
彼には桜の花が白やグレーに
見えていたんだね

信号も赤青黄の見え方は
人とは違うだけで識別できるけど
黒板の赤チョークは見えにくいので
使わないようにしてもらってた

フェアにするために
色を使うカードゲームは
紛らわしい色を除いて
(Splatoonは色覚異常モードもある)

ちょっと面倒なことといえば
焼肉もお鍋も
お肉奉行は一生できないってこと
「これ食べれる?」「まだ」「これいけるよ」が我が家のルーチン
あとパイロットにはなれない(ならないけど)

鮮やかさのない
濃いか薄いかだけの世界で
彼が生きているということに
私が勝手に
悲しさを感じた時期もあるのだけど
それも甚だ失礼な話

彼には彼の世界があり
彼の感覚の中で幸せに生きていい
誰しもが同じ世界でいるようで
一人ひとり違う世界を生きてる
五感全ての感じ方が違うんだものね

結びつく感情も
その人の経験に左右される

思いやりが美徳とされるけど
いくら想像しても
想像でしかないのだから
本当はもっと言葉にして
相手に伝えるコミュニケーションを
学ばないといけないのかも

それもいいね、あれもいいね
そんなのもあるんだね
ありのままを受けとめるような
そんな社会がいいなと思う

著者は自分のその経験から
12歳で親子起業
高校は通信制を選択
感覚過敏研究所を立ち上げ
感覚過敏の人たちが暮らしやすい社会を目指して
商品やサービスの開発、販売中
https://kabin.life/

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