2008.2.4社会レポート | VCR-VCistのひとりごとブログです-

2008.2.4社会レポート

■サブプライムロ-ン問題から波及する米国経済の後退懸念や、ドル安-円高進行問題。原油価格の上昇でガソリンや食料品の値上げに加え、中国の農薬混入餃子だ。安価な中国産農作物が輸入されなくなるとして、マスコミはインフレ加速となるのではないかと煽る。米大統領選挙の行方や、北京オリンピックのあとの中国経済の混乱まで、まさしく悪材料がピラミッド級に山積みとなり「株は買いたくない!」と考えるのが普通だ。しかし、株式投資で重要なのは、株価が安値圏で放置され悪材料満載の時に出動しなければ、勝利に結びつかない。どちらを向いても悪材料ばかりだからこそ、安い株価で買えるのだ。周りが好材料ばかりの時は、株価は相当上昇している。悪材料が無くなる頃には、「時すでに遅し」のケ-スが多い。目先では、弱気が台頭しており、3月メジャ-SQの攻防戦が決着するまでは買いにくい状況が続く。だが、サブプライムロ-ン問題から派生する金融不安は、米公的資金の注入や2月G-8で世界の中央銀行の協調利下げで、2月下旬~3月にかけ終息の方向へ向かう予定。2月下旬に向け、1月ボトムに対応するダブルボトム或いはダメ押しパタ-ンが出れば絶好の買い場面になると考える。「株は幽霊が出そうなときに買え」・「他人の危機は最大の投資のチャンス」の相場格言がある。周りの他人はボロボロに負け危機的状態にあり、見渡す限りの現状はあちこちで幽霊が出ている。
■米国が7年ぶりの景気後退に入った場合、BRIC’sの経済成長で全てを吸収する規模ではない。GDP比で世界の25%を占める米国に対し、4カ国を併せても世界の13%に過ぎないからだ。米国景気が後退すれば、中国やインドとて影響は免れない。米国向け輸出が減少し、内需だけではモタナイからだ。中国は北京
オリンピックとともに人民元の切り上げの圧力がかかり、超高成長も一服状態となる。人口13億人の中国や8億人のインドの経済の高成長は、所得水準の向上となり個人消費拡大を支えた。中国の1割の富裕層は、高級車を買い、不動産やマンションなど住宅投資をし、高級家具や日本製の液晶TVを買い替える。欧州や米国、日本の企業のM&Aや不動産にも投資。富裕層は、パリやニュ-ヨ-ク、銀座で高額商品などを買い漁っている。かっては、パリの高級ブランドショップに黒山のように列をなしていたのは日本人だったが、今や、日本人に代わってリッチな中国人が列をなしている。時代の変遷に隔世の感がある。しかし、本年の米国は大統領選挙がある。今回の大統領選挙は国民の関心が高い。特に民主党ではヒラリ-とオバマ候補がまれに見るデッドヒ-トを続けている。共和党は本命のジュリア-ノ候補が敗北宣言をし選挙戦を降り、マケイン候補が本命となった。結果、相手の足を引っ張る選挙選から政策に移ってきた。選挙戦は、テロより経済に焦点が絞られてきた。共和党も民主党も国民受けする政策を取らざるを得ない。16兆円の減税効果は4月からだが、ブッシュは、その後も景気対策を実施する可能性がある。サブプライムロ-ン問題による金融セクタ-に公的資金の注入もある。FRBは追加の利下げを緩めず、1%台まで利下げを継続する予定だ。米国経済は失速することなく世界同時不況を回避し、春以降に持ち直すと考える。
■2007~8年、団塊世代が大量退職し社会構造が変化、地殻変動が起こると言われた。株式や投信など、多くのマ-ケットに更なる大変化を生じさせると考えられた。小泉政権のもと、『貯蓄から投資へ』への流れの中で、様々な金融商品が銀行や郵便局で販売されてきた。しかし、これまで株価の急落や国内株に連動した投信は全滅である。外国株に、特に、中国やインドなど新興国株に連動した投信は、3~4年間で3倍から5倍、中には10倍になったケ-スもある。退職とともに投資信託や株式や為替市場に投入された団塊マネ-は、外国債を除いて全てヤラレとなった。この数年間でネット証券も普及し、手数料も劇的に安くなった。投資に縁がなかった団塊のオジサンやオバサンが簡単に参加できるように、投資のインフラ整備が進んだが、肝心の日本株が下落を続けているのでは話にならない。株式市場の65%を占めているのがヘッジファンドなど外国人投資家だ。市場が海外勢に握られた事で、団塊マネ-も食い物にされている。政府や金融機関が税制などで個人投資家を保護する事をしなかったツケが廻ってきている。彼らのポジション攻防で株式市場は上下する。昨年10月の郵政民営化による郵貯マネ-も、海外勢の餌になっている。このような状況で、銀行や証券会社、或いは郵便局の担当者任せの投資はすべきではない。個人投資家を重要視しない国家は信用できないからだ。昨年高値からの下で、東証一部上場企業の時価総額は110兆円も目減りした。個人の蓄えも減り、年金もアテに出来ない。700~800万人といわれる団塊世代は、常に競争を強いられてきた。独立心も強く勉強熱心でもある。50兆円規模の団塊マネ-が独自性を持ち、あらゆる市場をリ-ドする場面を期待したい。
■7年ぶりの景気後退が懸念される米国は、大統領選挙がヒ-トアップしており、民主党は、ヒラリ-とオバマの一騎打ちとなっている。共和党はマケイン候補が一歩リ-ドしたようだが、現時点では誰が勝つのかは未知数だ。民主党と共和党のいずれも、ス-パ-チュ-ズデイでも判然とせず、夏が過ぎなければ確定しないかも知れない。民主党は、どちらが勝利しても初めての大統領候補となり国民の関心も高い。共和党~民主党の双方の大統領候補はテロよりも経済に関心が高まってきており、足元の景気拡大を重視せざるを得ない。つまり、イラクやイスラエルなどの中東問題よりも、国民受けする経済政策を公約にして選挙を戦うことになるのだ。民主党は、経済や金融政策に強く、共和党は軍事や外交・安全に強い。大統領選挙で不利に進展している共和党は、選挙を有利に展開するために、ブッシュの最後の仕事としてイランに空爆をする可能性がある。経済オンチのブッシュ大統領は経済成長は、戦争による軍需産業の活性化が、最も効果的と考えているからだ。戦争が始まれば、民主党から共和党マケイン候補に関心が移っていく。米国内でテロが起きなくても、空爆する口実は、いつもの謀略で理由を捏造するだろう。イスラエルがパレスチナに対して大規模空爆や、イラクにミサイル攻撃する可能性もある。ペルシャ湾出口の米航空母艦からは、いつでも発艦可能な爆撃機が待機している。空爆は、日本が給油再開をする3~4月の可能性がある。戦争が始まれば、大統領選挙の争点は経済からテロとの対決へ一変する。

■月末の世界経済フォ-ラム主催のダボス会議に出席した福田首相は、「地球温暖化対策」を表明したものの、経済とマ-ケットの安定に関しては方針を明確にしなかった。世界第二の経済大国のリ-ダ-として、世界の経済安定に積極的に発言すべきであった。マ-ケットの安定に関して日銀の取れる精一杯の金融政策は「利下げの実施」だ。0.5%しかない金利だが、それでも0.25%の利上げを実施することによって、世界の中央銀行と協調して金融と資本市場の混乱を抑えるとして、明確な意志表示になる。金利水準が低いからということは言い訳にならない。福田内閣は就任以来4ヶ月を経過した。その間、何を改革するのか、何をしたいのはサッパリわからない。多くの国民がわからないのであれば、外国人投資家は尚更にわからない。福田内閣に対して疑心暗鬼になるのは当然であり、日本売りを急ぐのも当然の事である。ダボス会議は経済を話しあう場だ。だから、環境問題と同時に経済政策の戦略を内外に示すべきだった。景気の先行きを明確に、企業業績拡大⇒賃金の上昇⇒個人消費の拡大という構図を描くべきであったのだ。参加する事に意義があるオリンピックとはわけが違う。