UVERworld×シド 渋谷 3/6 | gaudente e calando

UVERworld×シド 渋谷 3/6

楽しかったけれど、不完全燃焼だった。
あれだけ「もみくちゃ覚悟」だったくせに、整理番号の壁に阻まれ、
満員電車並みに隙間なく人がひしめいているのを見て、気が抜けた。
コントロールエリアの側にくっついて、過ごした。

やっぱり、シドが先攻だった。
お立ち台にドラムセットのウィンドチャイム、チェックしてるギターもベースも、見慣れた風景。
いや、確かにお立ち台の大きさは3倍増だったかな。


入場待ちの間、私はお茶を飲みながら辺りを眺めていた。
ライヴ会場というシチュエーションから鑑みて、薄いウィンドブレーカからジーンズが見えるだけの小っちゃくて地味な私は、きっと不審者すれすれの格好に映っただろう。一人だったし。
UVERファンと思しき人たちは、周りを見てシドファンばかりだと話していた。たぶん、彼らの予想以上だったのだろうな。
1700番台まで外で待つのは、正直寒さがきつかった。

雷雨になりそうな雲が、思い留まってくれたことには感謝。


一旦曲が中断した時は、デジャヴを感じた。
どうしてだろう、あんな光景は一度も見たことのないはずなのに。
メンバーが冷静に対処していたから、会場が混乱しないで済んだ。
ちょっと冗談混じりなMCにつられて笑ったけれど、本当は全然笑えない。
次の曲が曲だったし、対バンが控えているし、空気がピリピリしていた。
…前に行かなくて正解だったみたい。
私じゃ、新鮮な魚じゃなくて、モズの早贄になっていたかもしれないもの。
一番後ろの方だって、ホールに比べれば、随分と近くに感じられるから、
私にはそれが塩梅なのだ、きっと。

微熱聴いて、終わりのあの曲の流れる中お辞儀したり手を振ったりするメンバーを見ていたら、
そのまま帰宅するタイミングみたいな錯覚を起こしてしまった。
マイク越しじゃなくて、最後に聴かせてくれる声が大好きで、
気持ちがリンクしたつもりで自己満足する。
いつも、その瞬間を望んでいる。


UVERworldのステージはシンプルで直球な演出だった。
少しストロボに怯えたり、打って変わったような重低音に身体が勝手にリズム刻んだり。
楽しかった。


1つ、白状すると。

冒頭の、マオさんの発言のせいで、
「君の好きなうた」をマオさんの歌声に脳内変換しようと必死でした。
ごめんなさい。


完全燃焼は、次に持ち越し。

席運はいつも良くはないけれど、眺めやすいところが割り振られるよう、祈ろう。