神さまにお餅を頂いた話 | むよむよ 雑記帳

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良かった事は忘れてしまい、嫌な事ばかり覚えている、人間に備わった危機管理能力を無理のない程度に手放すために、また良かった事を書いておこうと思います。


前回からだいぶあいてしまいましたが、あの後アレルギー性皮膚炎がなかなか治らず、しかも成り行きで何となく行ってみた占い師に「このままこの会社で働き続けたら再来月に倒れる、もしくは倒れなくても病気になる」(いやもう持病再発してるけど)と言われ、ちょっと怖くなって転職サイトを見ていたら、良さそうなパートの仕事があったので応募してみたらトントン拍子に進んで年明けて転職する事ができました。


たいした資格ではありませんが、一応国家資格を持っているので同じ業界で転職しましたが、業界がおなじでも業種が違うので殆ど未経験と同じ状態で、今度は仕事を覚えるのに少々難儀をしております。

3ヶ月経ち、やっと少しコツが掴めてきたかな、という所ですが、苦手な車を運転しての移動が必要だったりなかなか大変です。

でも以前のような残業まみれの毎日からは解放され、落ち着いた生活ができるようになりました。


比較的スムーズに転職できたのは、やはり氏神さまと通院の際に通っていた職場の近くの神社の神さまのお陰のような気がするので、もちろん御礼参りに行きましたが、今度の職場の近くの神社の神さまにもご挨拶に行きました。

こちらもけっこう大きくて名の通った神社で、これまでに初詣などで神社巡り好き仲間と何度か参拝させて頂いた事もありましたが、自宅からはやや離れているので数回程度しか来た事がありませんでした。


これからこの地域の会社に勤める事になりました、よろしくお願い致します、とご挨拶をして帰ろうとした時に、行事表が目に留まり、うまく休みが合えば見に行きたいな、と思う行事が4月にありましたが休みの日では無かったので残念に思いながら帰宅して、そんな事も忘れていたある日、この日は車ではなく自転車で行ける距離の外出を頼まれて、会社の電動アシスト付き自転車で出発しました。

出かける前に決めていた大通りを通るルートがありましたが、走っているうちに商店街を抜ける道を通った方が近道になりそうな気がしてそちらに曲がり走っていると平日なのに何だか混雑しています。

失敗した!と思いながら速度を落として出口近くまでやっと辿り着くと何故かその先の道路に警察が立っていて更なる人混みが。。。

何なんだ!!と思ったら、商店街を抜けた先の恐らくこの街で最も混雑する通りと言っても過言ではない交通量の多い大通りを、馬が混じった行列がこちらに向かって歩いてきています。警察は交通整理の為に立っていたのです。

うそでしょ!!こんな所でこんな足止めを喰らうなんて!!と私は狼狽え、急にこちらに進路を変えてしまった自分を憎々しく思いました。


まだ仕事に慣れていない私にとって、普段乗り慣れている自転車での外出は唯一速くこなせる仕事だったので、とにかく速く移動したかったのです。

それなのに平日の真っ昼間に何の祭りなんだよー!!と半泣きで行列をよく見ると、馬に乗っているのは正装した宮司さんでした。

そして徒歩の行列の人が掲げている幟には会社の近くの神社の名前が書かれています。

それを見て、あ!あの行事表に書かれていた行事だ!と気がつきました。こんなに大掛かりに馬まで出して神社の外まで出てくる行事だったんだ!と驚くのと同時に、私が行きたかったのに、と思っていたから神さまが呼んで下さったんだ!と気がついたのです。

たまたまこの時間に自転車で出る用事を依頼され、何となく商店街を抜ける道に進路を変更しなければ、この行列を近くで見る事はできませんでした。

しかも、道端で自転車を降りて眺めていると、行列を歩いているおじさん(神社のかたスミマセン)が時折、見物人にポチ袋のようなものに入った何かを渡しており、子供や子連れのお母さんなどがもらっている様子でしたが、私にも何故かそれをくれたのです!

お礼を言いながら嬉しさのあまり満面の笑みと共に神さまからのプレゼントを受け取り、さっそく中を覗いてみると、中には桃色の丸餅が入っていました。

干菓子かお饅頭だと勝手に思い込んでいたので、「も、餅!?」と思いましたが、有り難いお餅は家に帰って頂く事にして、ただただこの奇跡のような偶然に感謝しつつ行列が去って行く後ろ姿を見送りました。

そして平時を取り戻した大通りを渡り、さっきまでの焦りと苛立ちはどこへやら、清々しい気持ちで目的地へと疾走したのでした。


その日の夜、帰宅してから有り難いお餅をどう食べるか悩みましたが、やはりそのまま素材の味を味わおうという事で軽くレンチンして何もつけずにいただきました。シンプルにお餅の味でした(笑)


それにしても諦めていた神社の行事を見る事ができ、しかも有り難いお餅まで頂けるなんて、ご縁を下さった神さまに感謝の気持ちをお伝えすべく、かならずや近々御礼参りに伺おう!と思ったのでした。

お餅が入っていた紙袋にこの行事の由来や5年に1回しか行われていない事が書かれていて、益々有り難く感謝の気持ちに包まれた次第です。


もちろん、後日御礼参りに行きました。

これからも折に触れご挨拶に伺って、この地を守って下さっている事に感謝し、ご縁を深めて行けたらと思います。