「俺、足の裏が痛いんだけど…」
と起きてきて、昨日の記憶がまったくないと言うyyyyの続き。
そりゃ裸足でコンビニ行ったから痛いでしょうよ！
というか、まったく記憶がない？
あれだけ酷いことをしておいて、記憶がない？
そういえば歯がない歯がないって留置場に入れられたときも先輩かなんかと飲んでたはずが殴り合いの喧嘩になってたよね？
この人は酒乱なの？
私は苦笑いしながら、yyyyがしたことを全部話して聞かせてあげた。
そしたらyyyyは
「それ以上責めないで。そんなこと言われても覚えてないし、すいませんって言うしかないでしょ」
と。
若干の逆ギレ？苦笑
覚えてなければ仕方ないことなの？
いや、その前に「すいませんって言うしかないでしょ？」って、それ謝ってないからね？
あれだけ好き放題暴れておいて忘れられたら堪ったものじゃないので、
「私ひとりじゃ受け止めきれない」
って言って、もうその話をするなという彼にしつこく話し続ける。
事細かにすべて。
yyyyはほとんど耳を塞いでたけど。
私の耳元でDir en greyを大声で歌ってたこととサンルームで昔女優をやってた私の母親の名前を呼びながら
「芸能界で生きるのって大変ですよねー！！！」
って叫んでたのは
「あ、それなんか覚えてる」
と言っていた。
でも
「金払えブスって言われたんだけど。それが本音？」
って聞いたら答えなかった。
否定もしなかったけど。苦笑
LINEカードの話は
「俺、酔ってても面白いじゃん」
と自画自賛していた。
面白くないし。
yyyyの本性を知った今となっては、本当はもっと覚えてることがあったけど、覚えてないことにしといた方が都合がいいと思って「何も覚えてない」と言ったのかもしれないと思ってしまう。
だって、この日はリハかなんかで昼前に出かけると言ってたはずが、起きてきたのは午後で。
「二日酔いって辛いね…」
とか言って、とっくに集合時間過ぎてるのに急ぐでもなくソファーに転がってたから、
「今日、午前中に出かけるんじゃなかったの？」
って聞いたら、
「ああ、さっきからずっとメンバーから何度も電話かかってきてるけど無視」
って当然のように言っていた。
「あー、なんて言い訳しようかな」
って考えてるから
「え？飲み過ぎて二日酔いって、そのまま正直に話して謝ればいいじゃん？」
と私は思ったけど、
「風邪だな。風邪引いたことにしよう」
だって。
そこ嘘つく必要ある？
yyyyはどうやら謝ることを極端に嫌う人間らしい。
どうしてそんなに自分の非を認めたくないのかわからないけど、明らかに自分が悪いことはとりあえずでもいいから謝るべきなんじゃないのかな？
都合が悪くなると『嘘』か『無視』が彼の常套手段だったという…。
まぁ、それを知ったのはもう少し後の話で、まだこの時の私は「この人は一体何なの？？？」と私の常識では測れない未知なる生物に遭遇したような感覚だったな。笑
DVとかモラハラとか金の無心とか、顔に蕎麦吐きかけられたり、殺すって首絞められたり、噛みつかれたりとか、初めての体験だったから圧倒されちゃって。結果、なんだか楽しくなっちゃったんだよね。笑
DV夫と別れられない女性の気持ちってまったくわからなかったけど、ああこういう感じで許容していってしまうのかなって、この時初めて知ったもの。
あ、それとはちょっと違うか。笑
「とりあえずテラス掃除しなくちゃね」
って自分から言い出したyyyy。
昨日の夜は
「明日掃除してやるよ！！！」
ってキレてたけど、それ覚えてたのかな？笑
箒と塵取りを渡して一緒にテラスに出る。
適当に掃除して終わりにしようとするから、
「そこも！」
「あ、ここも！」
って指図する私。
「足痛い！足痛い！」
っておじいちゃんみたいに二つ折れになって掃除してるyyyyの姿がおかしくて、笑いながら見てた。
「もういいでしょ？あとは今度やる」
って言われたけど、今度なんてないことはさすがにもうわかってたから、yyyyを少しだけ手伝いつつ、私が納得するまで掃除してもらった。
「ねー。もういいでしょ」
って、だるそうに何度も言ってたな。
まぁ、二日酔いで掃除は辛いよね。
「二日酔いってなんでこんなに辛いの？」
とか聞いてたもんね。
それにしても二つ折れで辛そうだったから、
「駅まで車で送ろうか？」
って言ったら、yyyyは
「ほんと？」
って言いつつも少し考えてたから
「早く！どっち？」
って答えを急かしたら
「いいや。歩いてくわ」
と。
その翌日、私はルナフェスに行って、Twitterを見て心配してくれてた友人たちに腕の歯形を見せながらへらへらと笑ってた。
腕の歯形は見た目が薄くなった後も打撲のように数週間は押すと痛かったなぁ。
「muuちゃんの体の一部が欠損したら止めるでいい？」
と友人に呆れられる。
そうだよね。DVモラハラとかもうその場で追い出していいレベル。
まともな頭ならそう考えるところなんだけど、あの頃の私は気が狂ってたのかもしれない。笑
yyyyのこと好きかどうかもわからなくなって、出てってもらうべきなのに出てってが言えないとか言ってたはずなのに、あれ？好きかも！？とか思えてきちゃったから不思議。笑
吊り橋効果っていうか。
平凡でつまらない日常では起こり得ない刺激的でエキセントリックな出来事があると脳が勘違いしちゃうんだね。
アドレナリンが大量に放出されて気持ちいいんだ。
だからあの感覚をもう一度って思ってしまう。
それじゃなきゃ、心が動かない気がしてしまう。
運命かも！とかさ。
この人を愛してる！とかさ。
思えば、私の人生は脳の勘違いの繰り返しのような気がする。苦笑
そんなわけで
「好きなだけいていいよ」
って言っちゃった手前っていうのもあって、しばらく様子を見ようと私は思ってたんだけど。
さすがに
「金出せブス」
とか言っちゃって、本音がバレたと思ったのか、この後帰ってくることはほとんどなかった。
あ、でもルナフェスの翌日は普通に帰ってきたから話しかけようとしたら、また不機嫌オーラを漂わせてて。
いや不機嫌というより恐ろしく冷たい態度で
「疲れてるから」
とだけ言って部屋に籠るyyyy。
どの面下げて帰ってきたんだか。
しかもこないだのことちゃんと謝ってもらってないんだけど？
私は今度yyyyが帰ってきたら、とりあえず謝ってくれるものと思ってたから、また私の常識では測れない非常識っぷりに呆れる。
そしてほとんど話をすることもなく出かけて行った。
こないだyyyyが私からパクったお釣りの千円札。
びしょ濡れだったから、乾かすためにとりあえず彼の部屋に置いたままにしてたんだけど、4枚のうち破れていない3枚だけ勝手に持っていったみたいで、破れた千円札だけが彼の部屋に残っていた。
そんな仕打ちを受けているにもかかわらず。
あの日、yyyyはいつも左手の小指にしてたクロムハーツの指輪を失くして
「ああ、まただよ！ねーよ！指輪が！」
ってキレてて、
「指輪どこかに落ちてるかもしれないから、あったら取っといてね」
ってしつこく念を押されてたので、買い物ついでに探しに出かけちゃう私。
だって、失くしたとしたら思い当たるのあそこしかないもの。
顔から突っ込んで泥だらけになりながら嗚咽してた植え込みね。笑
いや、もうほんのちょっと覗いただけでキランって光るシルバーの指輪見つけちゃったわよ。
半分、土に埋まってたけど。
植え込みの植物は見事になぎ倒されて無残な有り様だった。
「指輪あったよ！！！」
ってLINEしたら、そういう時はすぐ返事がくる。
「マジで？！良かった(>_<)ありがとう！！(>_<)」
っていうか、もっと褒めてよ！
せっかく喜んでもらいたくてわざわざ探しに行ったのに。
というか、見つかって自分のことのように嬉しかったんだけど。
自分の指に嵌めてみる。
いろんなことが頭の中を駆け巡る。
こないだの事件でyyyyが私を好きではないことがわかってしまったので、じゃあ私はこの期に及んでなぜyyyyを追い出せないんだろうとか考え出したら、頭の中ぐるぐる。
あれ？やっぱり初めから金目当て？
とはいえ、まだこの時点では半信半疑だった私。苦笑
今考えると本当に馬鹿な話なんだけど。
でもどこかに救いがあるんじゃないかと思いたかったんだよね、この時は。
yyyyがどんな人間かよくわかってなかったからね。笑
指輪が私の指を締め付けるような感覚に陥り、気持ち悪くなって吐き気を感じたので急いで外す。
身体は正直なんです。笑
もうさ、早く追い出せばいいのに。
書いてる私もイライラしてきたわ。笑