一昨日の水曜日は久しぶりの休養日だった。

猛暑が続き、海水パンツでの新農園の水やりは日課になっているがそれ以外は自由だ。

鳥羽の市場には出向いたが、午後からはそのまま山へ水汲みに出かけた。

空に浮かぶ白い雲の美しさに山道で車を止めては見入っていた。

今は強烈な雨雲が欲しいところだがまあいいだろう。

青い空と山の緑に合わせるように誇らしく輝いている。

芥川龍之介の作品に「蜘蛛の糸」があったが、この雲からは糸は垂れずに意図が伝わって来る。

地上は地獄ではなく天国、すべての生き物が暮らして行ける楽園だ。

あえて食べ物のない空高く上る必要もない。

当たり前のようなこの光景も、数億年と言う気が遠くなるような時をかけて誕生した光景。

偶然と、生き物の努力の積み重ねから生まれた宇宙の産物と言える。

日本列島はその産物の中でも最高傑作品ではないだろうか。

四季の野山の産物もそうだが、魚貝類の種類は世界一、水にも恵まれ過ぎている。

にもかかわらず、苦難や文句が多過ぎるのはそこに気付いてないからだろう。

雲は・・「私を、山の緑を、土を、川の水を、海をよく見なさい」・・と言っている。

地球誕生まで遡ればその仕組みは立体的に見え、すべて繋がっていることが理解出来る。

人は手っ取り早く答えを求めるが、そこから本質と道理は見えて来ない。

いくら専門書を読み、多くの本から学び覚えようとも立体にはならない。

今の科学、学問の仕組みそのものがおかしいからだ。

ミクロの世界に入り込むほどマクロは見えず、足元の基盤が希薄になってしまう。

時間はかかったが、雲を見続けたおかげで海と山と川の食い物には恵まれた。

そして、いまだほんの一部ではあるが森羅万象の仕組みを知ることが出来た。

ありがと・・雲。

雲盗りム～平

雲の意図