本を読まなくなった野人 2 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

劇画も含めて段ボール数十個に及ぶ本が会社の倉庫やこの押し入れに山のように詰まっている。

しかし本棚に出しているものは20年以上使い続けた植物、魚貝図鑑数冊くらいだ。

役目を終えた本達には感謝している。

ここ数年間、野人は目的に向かって走っている。

今は目標がはっきりと見えているからだ。

本は知識を身につけるだけでなく、生きる道を見つける為の手段でもあった。

心の学びも理論も同じように必要、それが人間としてのバランスだと思っている。

いまだ心は未熟だと感じているが・・


学びが終わったわけではない。学ばなければならないことはまだ山のようにある。

それは人間にはいまだ未知の世界で、自らの頭脳と感性で手の届く自然界から学ぶしかない。

いくら思いを馳せても宇宙空間や星に手は届かず、足元の大地すら理解し切れない。

専門書を読めば読むほど科学の限界と稚拙さを感じたがそれは当然だろう。

永久に人知が及ぶことはないのだから。

人間もまた森羅万象のほんの一部に過ぎない。


何故こうして生きているのか、何故独立した無数の体細胞が一つになってそれぞれの役割を無言で果たしているのか、何故ゴキではなく人として活かされているのか、自然と対話しながら謙虚な気持ちになってそれを確かめたい。


「人は希望と共に若く、失望と共に朽ち果てる」と言うような言葉があったが、野人は野人として野山で朽ち果てるまで学び続け、自らの使命を果たしたい。

少しでも世界が良くなるきっかけを生み出せればそれで十分だろう。


本さん・・・本当にありがとう