甘くて美味しい生食アスパラ | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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最近、この事務所の前のアスパラを折っては生でかじることにハマっている。甘くて濃厚でたまらなく旨いのだ。ここには大型の株が7つくらいはある。そもそも野菜が好きではない野人はアスパラを生で食おうなどと思ったことはない。アスパラはしっかりと茹でてマヨネーズをたっぷり付けて食うものだ。生食用のレタスもパセリもそうしないと食えない。山羊ではないのだ。しかし、エイプリルフールに押し寄せた「山羊の群れ」達の食いっぷりは凄まじかった。葉っぱだろうか根っこだろうが引き抜いてはバリバリ食う。3匹の子ヤギも親ヤギに負けずバリバリバリ・・・その・・余波を受けたらしい。

アスパラは既に冷蔵庫に食べるだけ保存しているのだが、これでもかと次々に伸びて来た。あせった野人は、ブロッコリーの茎も生で甘かったから似たようなものだろうと折ってそのままかじってしまったのだ。ところがこれがまたアクもなく、食べた事ないくらい美味で、甘くて濃厚な旨味がある。ヤマウドの掘りたても甘くて旨いがこれも旨い!茎の味見のつもりが、思わずてっぺんの「コケシ頭」まで食っちまった。しかも2本も。頭のほうは茎ほどの甘味はないが他の旨味があった。会社に持っていって女子社員に食べさせたら「甘い~!」と喜んでいた、そこで糖度計で計ったら「糖度6度強」だった。これは「大玉トマト」の糖度が4~6度だからトマトよりも甘い事になる。市販の同じ太さのみずみずしいアスパラを計って見ると4度だった。三日前に摘んだ冷蔵庫のアスパラの糖度は5度のものも6度のものもあった。糖度は鮮度にも左右されるだろうがそれだけではないようだ。決定的な違いは糖度よりも味の濃さだ。野人農園の旨い大根などはほとんど水分が出ないが、このアスパラはみずみずしくて味が市販のものと比較にならないくらい濃厚でしかも甘い。これからアスパラを食うのは生に限る。マヨネーズも必要ないようだ。アスパラがこんな旨いものとは知らなかった。肥料も水も一度もやったことがないが、たいしたものだ。3本もかじれば、アスパラギン酸が蒸気になって鼻の穴からギンギラギンに噴出して来る。