国民年金基金に加入した場合、将来的にどれくらいの金額を貰えるのか、年金の給付プランを見て下さい。
ここでは、夫婦お二人を仮定して、実際の年金プランを計算してみたいと思います。

自営業でレストランをやっている鈴木さん夫、38歳、(昭和49年生まれ)と、一緒に働いている奥さん、35歳(昭和46年生まれ)でシュミレーションしてみます。
夫婦二人ともずっと自営業で、20才のときから国民年金第1号被保険者で加入しています。
昨年の課税所得は300万円で、所得税は202500円を納めています。
この年、4月から国民年金基金にも加入します。
掛け金は夫婦で5万円です。
1口目である、終身年金は保証期間がついたA型プラン、2口目以降は終身年金プラス、60歳から受給可能な確定年金にします。

夫のほうは1口目のA型掛け金は毎月11740円。
2口目以降の終身年金はA型を2口、そして4型をもっと2口入ります。
2口目以降の掛け金は合計で18240円です。
内訳はA型が5870円を2口、4型の3250円を2口、合計で181240円です。
鈴木さんの加入口数は5口で、掛け金は11740円プラス、18240円で毎月、国民年金基金に29980円を払う事になりますね。

奥さんも夫と同じ給付プラン(設計図や図面のことを指す場合もあります)で加入した場合、奥さんの掛け金は1口目がA型の11925円です。
2口目以降は、A型が2口で11750円、4型の1900円が2口で3800円、合計で23675円となるんです。



夫の掛け金29980円と、奥さんの掛け金23675円で、夫婦二人で国民年金基金に月額で53655円を支払います。
掛け金の予算が当初50000円程度でしたから、少しオーバーしたものの、予算に合った金額ですよね。

さて、滞納も延滞もなく、上記のプランの掛け金を夫婦が毎月きちんと支払って行くとしましょう。
夫が受給する老齢年金はどれくらいになるのでしょうか?

まず、60歳からの5年間は、年間24万円をもらえるはずです。
4型の受給額2万円を12ヵ月分で24万円ですね。
そして、65歳からの5年間は、年間で72万円です。
A型の4万円を12ヵ月分と、4型の2万円を12ヵ月分で合計72万円です。
そして、70歳以降の終身で年額48万円、これはA型の月額4万円を12ヵ月分で48万円です。

一方、奥さんがもらえる老齢年金はどのようになるのでしょうか?
奥さんが6零才になってからの五年間は、年間12万円です。
これは、4型の1万円を1二ヶ月分で12万円ですね。
そして、65歳からの5年間は、42万円もらえます。
A型の25000円を1二箇月分と、4型の壱万円を12ヶ月分で42万円です。
また、70歳以降の終身で毎年30万円です。
これはA型の25000円を1二ヶ月分で30万円です。
夫と妻が国民年金の保険料をきちんと60歳まで納付したとし、老齢基礎年金が65歳からもらえるとなると、国民年金基金の老齢年金は、これらの金額を合算した分となる訳です。


夫の課税所得がその前の年と同じだとしますと、国民年金基金の掛け金をすべて社会保険料控除としてマイナスする事が可能になるのです。
課税所得と所得税(日本では、明治20年に導入されたそうです)額は変更になります。
課税所得が300万円から、29980円を1二箇月分で2640240円、所得税額は2640240円の十パーセントから、97500円をマイナス、結果、166524円と思いますよ。
これは、国民年金基金に加入する前と比べてみて、所得税が35976円軽減されていますね。
と言うことは、夫婦、二人で国民年金基金に加入する事により、年金の上乗せ部分がもらえることになり、所得税が節税されたことになるのです。

ただ、このシミュレーションは、加入時の年齢にもポイントがあります。
加入者が35歳以下であるか、35歳を超えているかで、年金の受給額に差が出てきます。
また、加入時に50歳を超えている方は、かなり年金額が少なくなりますから、どちらにせよ、国民年金基金には早めに加入することによりすね。

こうしてシミュレーションを見ても、国民年金基金は第1号被保険者には、とてもメリットが多い老後の準備金と言えますね。
60歳から年金が支給される4型、5型はわりと新しいシステムであり、国民年金基金の4型、5型に加入していれば、基礎年金が支給されるまでの間、所得確保も期待できますよね。
4型と5型は老齢年金が60歳から貰えるメリットがあり、支給期間が短く設定されています。
その分、掛け金は低めになっており、20歳の女性でしたら掛け金は5型で毎月1000円以下の負担で済みます。