☆犬の苦手なもの☆ | § MUTUAL BOND §  ~犬のココロのミカタ~

☆犬の苦手なもの☆

今日は犬の特性でもある「般化」について



般化とは


条件付けにおいて、ある刺激に対して特定の反応が起きるようになると、

類似の刺激に対しても同様の特定の反応を起こすようになること。



つまり、家ではできる「お座り」


でも


外では「お座り」がなかなかできない。


というのは「般化」ができていないということです。


その加減というのは訓練・経験によって変わってきます。


例1


飼い主が犬の正面に立っているときには「お座り」の指示に従う


飼い主が犬の横に立つと「お座り」の指示を数回言わなければ従わない


飼い主が10mも離れて「お座り」の指示を出しても指示には従わない


これは、飼い主さんが常に正面でしか(ご飯をあげる時だけなど)お座り

の指示をしていないから起ります。


例2


ケージの中では100%の確率でトイレを成功するが

ケージから出すとほとんど成功しなくなる。


これも、犬にとっては狭いケージから広い家すべてと一気に環境が変化

したため、般化ができないのです。


例3


家や外など、どこでも「お座り」はできるが、突如として現れた犬や人に

驚き、吠え、それをやめさせようと飼い主さんが「お座り」の指示を出す

がなかなか座らない。


最大限に興奮した状態での「お座り」を訓練していなければ

般化はできません。





このように、挙げればキリがないのですが、般化というのは犬は苦手です。

「お座り」を覚えたからといって「どんな状況でも」お座りができるかというと

正直、できません。

犬は元々般化が苦手な動物です。


つまり、できるハズなのにできないというのは

「反抗」ではなく、ただの「訓練不足」「経験不足」なのです。

もしくは、「お座り」と言ってる飼い主さんより魅力あるものに目を奪われ誘

惑に負けてるだけの話しです。

お座りを般化(完成)させようと思うなら様々な環境・状況を飼い主が作っ

てあげ鍛えてあげなければなりません。


毎日、毎日同じコースでの散歩、同じ状況での指示は意味がありません。


あまりに同じ刺激を与え続けるというのは、

脳への刺激も少ないということです。


何年も同じコースで散歩し、若いときはハシャいで散歩してたのに最近は

トボトボ歩いて落ち着いてきたなあ・・・


と思っていませんか?


それは単純に馴化しただけかもしれません。

つまり慣れです。


年齢にもよりますが、若いのに元気がないのは脳への刺激が少ないため

かもしれません。


要はマンネリ化です。


その結果、自律神経である交感神経(昼の活発な神経)が働かず、副交

感神経(夜の神経)ばかりが働き

気力、活力の無い子になっていませんか?


免疫学において血液中の「顆粒球」が「交感神経」に、「リンパ球」が「副交

感神経」によって調節されているといわれていますが


そのバランスは6:4が最も良いとされています。


これが偏れば、免疫力は格段に落ち、病気をし、

治りにくいといった事になるのです。


つまり、交感神経(昼の活発な神経)が6

副交感神経(夜のリラックスした神経)が4


が望ましいのですが、刺激の少ない環境での生活は5:5もしくは4:6と逆

転してしまってる可能性がありますので注意が必要です。


あまりに脳への刺激の少ない環境を継続しすぎると、通常の病気以外に

もボケなどを引き起こしてしまいます。



時間にしても1日24時間中、半日は寝ると言われる犬・・・

おのずと副交感神経は働いているのですから、どんどん、違う環境へ行

き、いろんな人や犬と触れ、それぞれの状況下で訓練や遊びを行い、刺

激を与えてください。