どのような経緯で網膜剥離に気づいたかを書いていきたいと思います。
プライベートでは、わりと近くを見ていることが多い生活をしている。
本を読んだり、書きものをしたり・・・
なので愛犬の散歩の時間は、意識的に空や流れ行く雲や遠くを見るようにしている。
そして気づいてしまったんだよね。
右目の視界の左下の方が何となく暗いというか影になっていることに。
何となく視界も狭いような・・・
きっと疲れているだけかもしれないと、一日様子を見ることにした。
今思えば気のせいだと思いたかったんだろうね。
ドキドキして次の朝目覚めた。やはり気のせいではなかった。
家族や職場の人たちに相談すると、全員に病院に行った方がいいと言われた。
仕事が終わり病院へ行き、カメラで目の奥を見てもらった。
写真を見せてもらうと目の上部に二か所穴が開いていた。
くっきりと写っていることに感心した。
「気づいて良かったです。網膜剝離なので手術をすることになります。
出来れば午前中に来てほしかった、そうすると午後から手術を受けれたから。」
「今からだと明日土曜か、病院が見つからなければ月曜に手術をしてもらってください。」
えっ?手術って言ったよね?そんなに緊急なわけ?
頭が真っ白になった。
次に先生が「家族の方に説明したいから、呼べますか?」と言った。
家族は都内で働いているから、今から呼んでも病院閉まるよ。
まるで失明するみたいな言い方で、大袈裟だなと思った。
「私一人で聞けるから大丈夫です。」と返事をした。
今思えば大袈裟ではなく、もう少し遅かったら大変なことになっていたらしい。
瞳孔を広げる「ミドリンP」という点眼薬をさして待合室で待っていた。
待っているときに助手の人が来て、
「今先生が候補の病院を探しているから、待っていてください。
先生の見立てだと月曜でもギリ間に合うということですので、恐らく大丈夫です。
やっぱり家族の方は今から来れませんか?」
という会話をした。
ここにきてやっと状況を理解できてきた。これって相当まずい状態なんだなぁ。
最初に家族と愛犬のことが頭に浮かんだ。
「色々な出来事があったけれど、幸せだったな。」と考えるとウルウルしてしまった。
きっと死ぬ前ってこういう気持ちになるんだろうな・・・
幸せだと思えたから良い人生なんだな、と変な事を考えていた。
それと同時に、助手がものすごく先生のことを信頼していることが分かり、少し安心できた。
しばらくするとまた診察室に呼ばれた。
「候補の病院をいくつか見つけました。
土曜は良い先生が見つからなかったので、月曜日に手術を受けてください。
A病院は~、B病院は~、C病院は・・・」
と説明が始まったので、
「多少遠くても一番腕の良い先生がいる病院を紹介してください。」と言った。
「月曜に病院が開く前に行って並んでください。もうあちらの病院が閉まっているので連絡は取れませんが、
昨日も紹介をして手術を受けてきた人がいるので大丈夫です。
家に帰ったら手術まで絶対安静で、ベッドに横になって身体を起こさないようにしてください。
ちょっとした振動で網膜が剥がれてくる可能性があるし、今はかろうじて中心部が引っ付いているので、
その状態を維持してください。」
と言い紹介状を書いてもらった。
家に戻り、家族が帰ってくるともちろん大騒ぎになった。
視界に違和感を感じたら、必ずそしてすぐに病院へ行ってください。
何ともないのにおかしいなんて感じません。
目は本当に大切
続く