1322話 素人から見たスペインの政治と中国 スペインの豚肉がヤバイ
スペインの首相が最近中国を訪問し中国の首相、国家主席と話したりしている映像を見ました。見たところ普通に主席と池のあたりを散歩して鯉を眺めて主席が何か説明をしている様子に最近騒がれているような違和感を覚えませんでしたが洞察力が足りないのかも知れません。さて今回スペインの首相が急いで中国を訪れたのはスペインからの中国向け豚肉の関税が引き上げられるのではないかという危機感からです。それはスペインの中国向け輸出の花形が豚肉だからですこれはEUが最近中国からのEV車に高額の税金をかける決定がされた事による対抗措置です。ご存知のようにこれは中国得意の対抗措置で、相手の一番嫌がりそうなところをついてきます。これに驚いたスペインの首相は早速中国を訪れ今後も両国の関係をより一層深めようという話をしに行きました。今年の4月に10年前まで日産の工場があった跡地に中国のEVメーカーが進出して来たのも少しは中国側の好感度を上げるものと思われます。前に、何故かアメリカにスペイン産のオリーブオイルだけ超高額な関税をかけられた事があり今回はその二の舞を防ぐ為に早めに行動を起こしたようです。中国はスペインと同じように豚肉をたくさん消費する国ではありますが数年前から経済が破綻し始めててこれからもっと悪くなる様子で庶民がレストラン離れを始めている現状を見るとその内国内消費が減りスペインからの輸出は難しくなるのではと我々素人は考えますが専門家の見解は違うのかも知れません。さて今中国が抱えている経済問題は非常に深刻で日本の不動産バブル、スペインの不動産バブルの比ではありません。どうしたらここから立ち上がることが出来るのか私には検討もつきません。そんな中国とこれからも普通に付き合おうとするEU ,スペインなどの考え方が私には全く理解出来ません。この中国の40年間の急成長の恩恵を全く受けていない地域も沢山ありそれらの村では何事も無かったように今後も時が流れるのかも知れません。ただ出稼ぎ農民が帰村する地方ではこの限りではないでしょう。今まで長い間自他共に認める世界の工場として大きな影響を全世界に与えて来た国がこの経済危機をどのように乗り切るのかを見るのは専門家でなくとも非常に興味のあるテーマです。今まで何度も繁栄した中国に文化的連続性が無い理由が文献ではなくリアルタイムで観察できる良い機会では無いかと思われます。