オウム死刑執行について考えてみた | 陸奥の冬にも緑なす

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奥の細道より

むっちゃ久しぶりにブログ書いた。

 

 

「国家の合理性を示そうとした」「後継団体は"見える化"を」オウム死刑執行で宮台真司氏

(以下斜体青字は記事からの引用部分です。)

 

 6日朝、世界を震撼させたオウム真理教の教祖・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚と、6人の元教団幹部の死刑が執行された。執行されたのは、松本死刑囚のほか、早川紀代秀、井上嘉浩、新実智光、土谷正実、中川智正、遠藤誠一の6人の死刑囚だ。

 

すげーな。一気に7人。まだ未解明の部分が、あったにもかかわらず、喋れる6人まで・・・

 

午後に会見を開いた上川法務大臣は「一連の犯行によって命を奪われた被害者の方々、そのご遺族、また一命は取り留めたものの障がいを負わされた被害者の方々、そのご家族が受けられた恐怖、苦しみ、悲しみは想像を絶するものがある。本日の死刑執行につきましては、以上のような事実を踏まえ、慎重にも慎重な検討を重ねたうえで執行を命令した次第である」と説明した。

 

事件の全容を解明出来ていない段階で、証人であるはずの教団幹部を死に追いやってて、とても慎重に検討を重ねて参ったと言う行は、「走れコータロー」の歌詞中の公営ギャンブル廃止の検討ほどもされていなかったとしか思えない。

 

 社会学者の宮台真司氏は「誰もが執行の準備だと気づいたと思う。ただ、平均すると結審から死刑執行まで2年あまりの時間が空いているのに対し、今回は4か月と非常に速やかだった。秋になると自民党総裁選が始まってしまうので、このタイミングを逃すとやりにくくなってしまう、あるいは平成が終わろうとしているので、その区切りと同時に禊をしてしまいたいという気持ちもあったかもしれない。また、政治哲学者のハンナ・アーレントが言うように、"外なる敵がないときは、内なる敵を作りだせ。内なる敵がないときは、外なる敵を作りだせ"ということもあっただろう。統治権力は自らの合理性を示すために敵を必要とするが、北朝鮮はトランプ大統領のおかげもあって"外なる敵"としての資格を失いつつある。一方、今の官邸周辺はグチャグチャで、モリカケ問題で国家の体をなしていない印象を非常に強烈に与えている。そういうときに"内なる敵"を思い出させ、統治機能としての国家の合理性を示すことは、政治的にシンボリックな意味を持つと推測できる」と話す。

 

つまり「あなた方の敵をやっつけましたよ」アピールだったのだ。いやいや、そんなアピールのために死刑判決を受けた受刑者をちゃっちゃと処刑するのは、余りに短絡的過ぎる判断と言わざるを得ない。ラジオで被害者家族のインタビューがあったが、「何の感情も湧かない。真実を語って欲しかった」とおっしゃっていた。

 

俺は死刑否定論者じゃ無いけれど、無駄な殺生は必要ないと思っている。今回の処刑は、今後このような国家転覆を狙った反社会的組織に対して、国がどのような取り組みをするべきかを検討する、非常に貴重で重要なケースだった。にもかかわらず、テメエの面子を整えるためだけに死刑執行するとは、憲法の定める基本的人権を保障しない行為に映る。

 

 死刑執行による麻原死刑囚の神格化が懸念されていることについて宮台氏は「イエスは処刑されてキリストになった。昭和天皇が太平洋戦争敗戦時に処刑されなかったのは、アメリカの中で"イエス死してキリストになりし"という歴史的な事例に連なってしまう可能性が認識されていたから。また、イエスには遺体がなかったが、今回は遺体があり、墓に葬られればそこが聖地になってしまう」と指摘した。

 

これは非常に危険だし、教団の再起に手を貸す行為に成ってしまっている。上川法務大臣が東大卒のオツムで考えたとは、とても思えない判断だ。(まあ、ここんとこ絞りまくられているあへ”の命令だろうけどね)

 

宮台氏は「人を殺した団体の後継だからという理由でカルト宗教に入りたがる人も大勢いて、事実、アレフにもどんどん人が入っている。宗教に限らず、疎外し過ぎると地下に潜って先鋭化する可能性がある。であれば適切に社会との接点を持つよう、泳がせておく方が、公安政策上は有利ということになる。"危ない教団がいるぞ"ということで時々話題になり、ガサ入れがあることで、初めて免疫化される。"見える化"しておくことが大事だ」との考えを示した。

 

宗教信条の自由を憲法で認めている以上、それは保証されなければならない。その中で、考えが違う他人を殺してでも自分たちの都合の良い社会を実現するためには手段を選ばないなど、そういった反社会的な思想や言動は、放置していてこそ見えてくる。ヘイトスピーチと同じだ。危険なんだと一般に知らしめて、必要な対策を講じる。それが抑止力に成ると思う。

 

みなさん、今の政権与党は、どうでしょうか? 我々の安全な生活、平和な暮らしのために働いていますか? 在日米軍を我らの国土に呼び込んで、オスプレイを飛び回らせたり、ヘリコプターの窓を小学校の校庭に落としたりすると事が、平和な暮らしにつながりますか?

 

もっとよく、政権与党というより、国・政府の動きを、国会議員の動きをウォッチしなければなりません。国家がテロを起こさない保証は無いんです。ナチスドイツは我々にとっての、いい反面教師じゃないですか? そうすれば、自ずと選挙に行かなければならない理由が分かるでしょう。

 

調子の良いこと言ってるインチキおじさんおばさんに騙されてはダメです。どんな思想を持って、どんな活動をしてきた人かをよく調べ、少なくとも「東大卒」「松下政経塾卒」の候補者は十分に警戒しましょう。我々は学習しなければなりません。