「家事ロボットに期待すること」の答えに、現代社会の問題がみえてくる
みなさんは趣味がありますか? 趣味とはいかなくても、好きなものってありますよね。好きなコトをしていた..........≪続きを読む≫

 

 現在、開発や現場に導入が始まりかけてるものは、全部「介護ロボット」じゃなくて、「介護支援ロボット」。

 

 どれもが、移乗とか見守りとか。「介護ロボット」なんて言えば聞こえは良いけど、ただの「フォークリフト」や「赤外線センサー」や「音声自動案内」と何ら変わりない。

 

 辛うじて介護ならではの商品は、装着型のスーツ。介護者が使えば腰痛予防や作業負担軽減になる。要介護者が使えば、自身の自律動作補助となる。とは言え、世間の無責任な部外者が思い浮かべてる、「介護ロボット」とは程遠い。

 

 「介護をするロボットを作る」とは、即ち、鉄人28号ではなく、鉄腕アトムを作るという事。ガンダムではなくアラレちゃんを作るという事。アトムと28号のどちらが完成可能かは、天と地以上の差。

 

 この二つの一番の違いは、大きさではない。小型化以上に難関なのが、機体が自己判断で稼働できるかどうか。それがアトムと28号の差。

 

 アトムを作るという事は、素材が金属の「ほぼ人間」を作るのと一緒。無責任に「介護ロボットの登場で解決」とほざいてる間抜けは、それがどれほど高いハードルなのかを理解できていない。

 

 介護ロボットが行う、身体介助や認知症高齢者の対応は、ベルトコンベアーで部品が流れてくる自動車の組み立てとは訳が違う。

 

 介護職が人手不足なのも、「人がいなくて集まらない」のではなく、「人に避けられて集まらない」のが実状。避けられてる状況が改善されない限り、外国人だって集まらないし、日本人同様、直ぐに離職する。