そして、本件については、批判している人が多いですが、どれだけの人が金融庁の報告書を実際に読んだ上で批判しているのでしょうか? マスコミがセンセーショナルな見出しをつけて、報告書をつぎはぎ引用して報道しているのだけを真に受けて炎上している気がします。

 報告書は金融庁のウェブサイトで公表されてますが、ちゃんと読んでみると、以前政府が言っていた「100年安心年金」から内容が変わっているわけではありません。
 「100年安心」は、平均すれば現役時代の収入の50%の水準は年金で支給できる、と言っているだけです。(もちろん、これ自体、怪しいと思いますが)。

 今回の報告書でも、それは変わっておらず、しかし「現役時代の収入の50%しか年金では支給されず、それでは平均的な消費生活支出に約5万円足りないので、60歳から35年生きるとすれば夫婦2人世帯の場合自力で2千万円用意しろ」と言っているだけです。

 つまり「100年安心」とブチ上げた時でさえ、「老後は年金だけで暮らしていけますよ」なんて政府は一言も言ってないわけですね。それを、「政府は100歳まで生きても年金だけで暮らしていけると言っていたのに、今になって2千万円必要だなんて、詐欺だ」、と言っているのは、きわめてトンチカンな反発だと思います。

 ただ、今後、年金の給付は現役時代の収入の50%というのも難しくなっていくでしょうから、2千万円では済まなくなっていくんでしょうね