蟻の街のボランティア | 武藤数顕オフィシャルブログ「Myself」Powered by Ameba

蟻の街のボランティア

蟻の街のマリアと云う作品を上演し始めると多くの方々に、何故今蟻の街の話しをと問われます。

僕がこの作品をやるにあたり劇団員にボランティアを行う事を条件にしたショック!

劇団員は役作りの為と歳末派遣村や隅田川、山谷などで炊き出しの手伝いを行った……意気揚々とした彼等を待っていたのはホームレスの人達からの差別と「カッコだけかよ」「施しかよ」ets 手痛い歓迎だった…

彼等は凹んだ

僕が大学生の時、取った授業で乞食をやらされた…花の学生生活は、半年校庭に埋めた衣類で、鼻つまみ生活に変わったショック! 最初は、屈辱的で、情けなくてカッコ悪くて……日々なんでこんな事と後悔と酒だけが増した

しかし5回目位だろうか……路上から世の中や人間が見えてきた……人は自分より弱い者、劣る者を欲している
蔑み、差別する事で優越感を感じ生きる力を得る事が出来るにひひ 僕らはあらぬ方向に走りだしたニコニコ
より優越感を感じもらうため悲壮感を煽るには… 路上に胡座をかき、毛布で足を隠し、松葉杖を置いたり…ets色々やったショック! 俯いて「お恵みを」と言う目線の先の空き缶に小銭が投げ入れられる
底辺にいると人の欺瞞や傲慢や差別意識が良くわかるにひひ

そんな乞食授業の中、忘れもしない池袋西口公園で空き缶を前に座っていた時、当時付き合っていた彼女と友達がやってきた……恥ずかしさと情けなさで、見つからないように、フードで顔を隠し空き缶だけを見詰めていた 彼女の足音が近づき、ペッと音がした… 空き缶にはガムが吐き捨てられた…ショック!

その晩、バイトから帰った彼女を若さの怒りにまかせ押し倒した……しかし不能だった…ショック!ショック!ショック!

翌日、講師に話すと「人生の敗北者」と言われ…「飲みにいくぞ」と連れて行かれた……二時間後、僕は講師と2人で新宿二丁目でセーラー服を着て松田聖子を歌っていた……つづく