幼稚園に勤める娘との会話 | 無渡塚瑳元の獺祭書屋放話

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このブログは60歳で小説家デビューを夢見るおじさんの独り言を綴ったものです。

うちの長女は私立の幼稚園教諭です。

勤続6年目です。この世界は5年も勤めるともう結構ベテランの部類になるらしく、主任とかいう肩書で園長先生と副園長先生を除くと上から2番目、3番目くらいのポジションになるようです。

基本的に女の園で、体育担当の50代の男性先生が1名いるほかは女性だけのヒエラルキーが形成されます。

非常に微妙な人間関係の狭間をお互いに気を使いながらうまく渡り歩くことが長く勤務するための最重要課題であり、退職理由のほとんどは同僚との人間関係だそうです。

(これはサラリーマンの同じかもしれませんが、教育の現場の一番難しいところは、利益を追求しない集団なので、業務行動の結果の評価が良いの方悪いのか、だれが決めるのか、園長か、保護者か、はたまた園児か、大変もやもや感満載の職場のようです。)

毎日問題が発生し、毎日誰も責任を取らなくとも、園児はやってきて、先生は子供たちを相手して、みんな自分のやり方が一番良いのだと思い込むことで自分の精神状態を保っているのだそうです。

今日も彼女は一緒にペアを組む同僚の気の利かなさにイライラしたことがあったらしく、私との夕食の団欒の場で、ビールをあおりながら「今の若い子って、私から言わせれば信じらんない。私が彼女の立場だった時は、言われなくても普通にできたことが、今の子ってできないというか、やれないというか、気が付いてないというか、

鈍感というか、まったくダメだよね。お父さんどう思う?」と愚痴っておりました。

どこの幼稚園の主任先生でも思っていることなのかも知れませんが、我が家の長女の場合は、黙ってその話を聞いてくれる存在が家にいるわけです。

結構恵まれた環境ですよね。

この話は続きます。