▼今年の流行語を選ぶ?「2016ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞の発表が行われたそうです。
▼大賞は「神ってる」に決まったそうです。今年のプロ野球セ・パ交流戦の時、広島東洋カープの緒方孝市監督が使った言葉だそうです。野球をあまり見ないぼくにはピンときませんでした。
▼この大賞でノミネートされた言葉で違和感というか…なんだ、これは?!と思った言葉があります。それは『保育園落ちた日本死ね』です。
▼この言葉、なんと、トップテン(順位なし)に選ばれたそうです。
▼ぼくはびっくりしました。この言葉が「流行」したとし、トップテンに選ばれるという事に心底驚きました。
▼この言葉の元を辿れば…とあるお母さんが応募してた子供のための保育園、その保育園の選から漏れた事に落胆し、「女性も活躍できる日本じゃなかったのか」という問題提起と共に「保育園落ちた日本死ね」という言葉がそのお母さんのブログに書き込まれた、ということに端を発します。
▼それを、山尾志桜里衆議院議員が国会で質問時に引用したのが世間に出た最初ではないでしょうか、そう記憶しています。
▼しかしながら。果たしてコレが、流行語にふさわしいのでしょうか。
▼このことについて政治的思想信条でモノを言う訳ではありませぬ。
右でも左でもなく、中心から真っ直ぐに見て、「この言葉が流行語大賞トップテン」に選ばれるというのはおかしくないですか?!
▼この流行語大賞のタイトルにもついている、ユーキャン。「生涯学習」を謳っている通信教育の会社です。この会社のホームページを見ますと…「医療系」の講座や「介護系」の講座もあるようです。
こうした人の生命を扱う講座を持つ企業が、『死ね』という言葉が選考委員によって流行語に選ばれたことについて何の違和感も持っておらず、発表してしまう、ということにぼくは驚いています。
▼誰がこんなところで講座を受けたいでしょうか。人の生命を守る(間接的にかもしれないですが)そういう講座を持っている企業が、『死ね』という言葉をこうも大々的に発表するというのは・・・講座の中身も透けて、あちら側が見えてしまいそうです。
▼このユーキャンについてだけでなく、こんな乱暴な言葉を「大賞(トップテン)」と発表し、こんなに「死」が軽く扱われている事に本当に驚きます。『死』はもっともっと重いものではないのでしょうか。
▼別に件のお母さんが「日本死ね」と言っても良いと思いますし、山尾志桜里衆議院議員が応援するのもかまわないと思いますし、賛同者がたくさん居ても良いと思っています。保育園の問題、女性の活躍の問題は、ぼくも含めてたくさんの人が議論すべき問題だと考えています。
▼さきほども言いましたとおり、『右でも左でもなく、真っ直ぐ中心から見て』この『保育園落ちた日本死ね』という言葉は仮令、流行してたとしても、大賞に並ぶトップテンには入るべき言葉ではないと思いますし、『死』という言葉は、もっともっと重いものだとぼくは考えています。