▼元航空自衛隊航空幕僚長の田母神俊雄氏が公職選挙法違反で逮捕されました。

▼ぼくはどちらかと言えば、田母神氏が普段から発している思想や考え方に共感しておりました。

▼今回の逮捕で、その共感がなくなると言ったことはありません。国に対しての考え方、防衛というものに対しての考え方の多くは共感するものです。全てではありませんが。

▼しかしながら、だからと言って、悪いことをしたのだとしたら、それは罪を償わなければならない。

▼今回の経緯としては、田母神氏が2年前の都知事選に出馬した後に…集まった寄付金の使い方が問題だと感じています。
もし、「都政をなんとかしてほしい」「都政をしっかりしてもらいたい」という思いで、投票行為の他に、寄付をした人を裏切ったのだとしたら…これは、ちゃんと罪を償わなければなりません。

▼ニュース記事によると、ご本人が「お礼することを了承した」というような映像が存在するとか。ご本人は「認めていない」と仰っているとのことです。

▼何れにしても。お礼だったとしても。それが日本人としての心の表れだっとしても。法で決められた事を破れば、裁判所で裁きを受ける。これは法治国家として当たり前の事です。

▼今回の件で、この犯罪行為と思われるものと、田母神俊雄氏の『防衛』や『国』に対しての考え方は別のことですが、しかし、こうした思想信条の根幹とやってしまった行動の根幹がどこか同じになってしまっているのかもしれません。

▼つまり、『正義を行使するのであれば、罪は許さる』といった様な考えです。もし、そんな事があったとすれば、非常に残念な事です。

▼考え方の右だろうが、左だろうが、真ん中だろうが…「是は是、非は非」として考えていかなければいけません。

▼もし、田母神氏が、寄付金を自身の遊興の為に使ったのだとしたら…それは、厚い思いを寄せた人々を裏切る行為です。そうだとしたら、きちんと罪を償い、そうでないとしたら、きちんと、裁きを受け、身の潔白を表明すれば良いのです。

▼ぼくは田母神俊雄氏に会ったことはありません。ですので、人間性がどうの、ですとか、普段がどうの、というのはわかりません。
その上で公の立場にあった田母神氏が今も公に奉ずる意志が揺らいでいないのであれば、正当な裁きを受けてもらい、その上で出処進退を決めて欲しいと感じています。


東京都知事選の公職選挙法違反容疑で元航空幕僚長、田母神氏と元選対事務局長を逮捕 運動員に現金配布の疑い

 平成26年2月の東京都知事選をめぐり、複数の運動員らに現金を渡したとして、東京地検特捜部は14日、公選法違反容疑(運動員買収)で、元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄容疑者(67)=東京都世田谷区=と、当時の選対事務局長で会社役員、島本順光(のぶてる)容疑者(69)=東京都墨田区=を逮捕した。特捜部は田母神容疑者らが、多額の政治資金を運動員への報酬に充てていたとみて実態解明を進める。

 田母神容疑者の逮捕容疑は陣営関係者と共謀し、都知事選後の26年3月中旬、東京都港区の事務所で、選挙全般を統括するなどした選挙運動の報酬として、島本容疑者に現金200万円を提供したとしている。

 また、田母神、島本両容疑者は陣営関係者と共謀し、26年3月中旬から同年5月上旬、陣営の選挙運動員ら5人に対し、投票を呼び掛ける練り歩きを行うなどの選挙運動の報酬として現金計280万円を渡したとしている。

 関係者によると、島本容疑者は都知事選直後、「みんなにお礼がしたい」と運動員の貢献度に応じて金額を決めた報酬リストを複数作成。リストの一つは計18人の陣営幹部らの個人名と1人当たり400万~20万円の金額などが記されており、総額は計2千万円に上った。

 田母神容疑者は、運動員への報酬について、総額の多さを問題視したものの、配布自体は了承したとされる。昨年2月には現金配布を了承したと受け取れるようなことを伝える様子が録画されていた映像もあり、特捜部は帳簿類などとともに押収して裏付け捜査を進めてきた。

 田母神氏は産経新聞の取材に、「島本氏から2千万円を配ると報告を受けたが、了承したつもりも、指示したこともない」と違法性の認識を否定していた。
(以上産経新聞より引用)