▼ぼくは俳優さん達にとって質の悪い演出家だと思います。

▼例えばぼくは所謂ダメ出しをする時に「役を降ろす」とは言いません。しかし「役を殺す気か」とか「何人殺せば気が済むんだ」とか言ってしまいます。

▼俳優さん達は誰も役を殺そうなんてしてません。でも、ぼくが見ていて、生きていなければ…言ってしまうのです。本当に俳優さん達にとっては嫌な言い方です。少なくともぼくが俳優として演出家のぼくに会ったら、確実にワンパン食らわします。

▼では何故、役を変えないか、降ろさないか。

▼役が生きないのは彼ら彼女たちのせいだけではないと考えているからです。ぼくのイメージの伝え方が足りないのではないか、イメージを作ってもらうための環境や言葉が足りないのではないか、と考えているからです。

▼演出家として配役した以上、プロの仕事として、配役を変えるのは…本当にギリギリのところだけだと考えています。配役は演出家の仕事の7~8割だと考えています。これを簡単に変えたり、俳優さんのせいにするというのは、演出の仕事を放棄しているのに等しいと思っています。

▼それでも今まで何人かの人には役を降りてもらったりしています。それは何故か。芝居だけでなく、座の文化にご理解いただけない方とはやっぱり…そういう結果になってしまいます。

▼もちろん、その方々が間違っているとは思っていません。ただ、一緒にできないな、と思っているのです。

▼今、ぼくと一緒にやってくれている座員、客演の方は座の文化、ぼくのイメージを具現化してくれる為に全力を尽くしてくれています。

▼そしてそれを見ていて、ぼくの次の仕事は彼ら彼女たちを更に素敵に見ていただくための創意工夫であります。

▼ぼくは本当に幸せな演出家です。素敵な俳優さん達に囲まれています☆
俳優さん達には質の悪い演出家ですが…

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ぼくが作・演出してます、劇団新和座。
第9回本公演「さなびつきり交響曲」は1月8日からです♪
詳しくは
劇団新和座公式サイトを御覧ください☆
皆様のお運び心よりお待ち申し上げております♪