劇団新和座の次期公演『パレードを待ちながら』はカナダ演劇です。

第二次世界大戦末期のカナダが舞台です。
そこで生きている、'銃後'の女5人の物語です。



戦争というと…やはりイメージとしては「暗い」感じがします。
僕自身、戦争は絶対に起こしてはいけない、と考えています。

男たちは何故戦地に向かうのか。
けして人殺しをしたいわけではないと思います。
命令はあったかもしれませんが、国に押し付けられたわけでもないと思います。
ヒーローになりたかった、という人もいたかもしれません。
自分の国が一番強いことを・・・なんていう人もいたかもしれません。

しかし、根底にあるのは、自分の愛する人を守るため、ということではないでしょうか。


しかし、戦地ではな、’銃後’の世界に生きる女たちは・・・
自分勝手に戦地に行ってしまった男に恨み節をしゃべっても、奥底では愛があるようにも思うのです。
心配や不安、その人を思う気持ち。
そんな気持ちを抱えながら、時に明るく時に強く、この不幸な時代を乗り切ろうとしています。

この「パレードを待ちながら」を読めば読むほど、その強さと明るさに惹かれていきます。もちろん、悲しいこともあったと思います。辛い事もあったと思います。
それでも力強く生きている5人の女。

この銃後があるからこそ、男達は戦えるのかもしれません。
前線があるから、銃後の女は強く待てるのかもしれません。
この二つの世界をしっかりと感じて作品作りを丁寧にしていきたいと思います。