【ドラマティックシアター＃１ 演出ノート】音楽を思う

お芝居に欠かせないのが、「音」であります。

台詞であったり、背景の音楽だったり、効果音だったり…
様々な音があります。

この音というもの、実はとてもむずかしく…
役者さんの動きにインスピレーションを受けて思いつく場合と、
はやり、私（演出）の方で目的な狙いがあって、どうしても使いたい曲の場合があったりするわけです。

何れにしてもお稽古の最初の方で完成していれば…
役者さんのイメージも湧きやすいと思うのですが…



やはり舞台は生き物、生物。
音も変わっていく場合があります。
私が役者さんに言うのは…
「もし、効果（音楽や照明）が変わっても、臨機応変に柔軟に対応しないと
　凝り固まったモノになってしまうよ」
と言っています。

しかしながら、タイミングだったり、きっかけがあったりして、
拠り所となるのも確かな事です。

背景の音楽や効果音、ことに心理描写などしている場合、実際は舞台上では聞こえていない事になっているわけです。
しかしながら、その音をまるきり無視するわけにも行かず…
こうした矛盾の中から生まれてくるやり取りは実に奥が深い、そう考えております。