志村けんさん | 武藤令子オフィシャルブログ Powered by Ameba

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志村けんさん。
まさかコロナでこんな急にお亡くなりになってしまうとは。。


二十代の時、唯一のバラエティ参加で
バカ殿様の夏の祭典で
女ドラキュラでバカ殿様の首に噛み付いたことがありました。

当時私は、バラエティとは全く縁のない役者事務所に所属していました。
新しく入った若いマネージャーさんが
新しいところを開拓しようと
手当たり次第営業に行ったところが
たまたまバカ殿様のところだったそうで

「たまには役者をつかうっていうのはどうでしょう⁇」
などと売り込んだら
役者さんの事務所からなんて売り込みにあまり売り込みにこないし
珍しいから是非一度やりましょう
と決まったそうで、びっくり。

衣装合わせならぬ、ドラキュラの
歯型を取る「歯合わせ」もありました(笑)
多分後にも先にも初めてだと思う。

そういえば、現場で歯つけてたら、田代まさしさんに「お前、久本に似てるな」
と言われたりもしました。
田代まさしさんもまだいらした頃だ笑。


女ドラキュラが地下の棺桶に入っていて、夜中に起き出して館を徘徊し、腰元に変身して
バカ殿様の部屋に忍び込み
起きて喜ぶ殿様にガブリといく。

って感じの流れだったと思います。

廊下を歩いている中で
ドラキュラから腰元に変身するのですが
まだCGもたいしてない頃。
特撮?に変身の仕方とかも
その段取りを志村さんご本人が教えてくださり
その歩きかたの速度や頭を動かさない方が
あと編集しやすい、みたいなことを志村さんが実際見せてくださり、
こんな若者にもとても丁重な感じの対応をしてくださったのがすごく印象的でした。


そうそう、ステディーカム(振動を吸収するようになってるような手持ちのカメラで、すごく重そうだった)を初めて使うとかの頃でした。


全部志村さんはカメラのモニター横で見てらしていて、演出、みたいなことをされていたのかな。
テレビで見てる面白い感じの志村さんの印象とまた違う
現場での鋭くも静かで優しい居住まいが
ジャージにTシャツ、みたいなくたびれた格好なのに、なんだか、すごくカッコよかったのです。

偶然にも志村さんのマネージャーさんが
母校の卒業生でその方にも「後輩だったのかー、これからも頑張れよ‼️」と言われ
人の繋がりも嬉しかったのを覚えています。


畑は違うけど、いつかまたお会いできる時があったらいいなぁと淡く思っていました。


とてもとても残念。哀しい。
主演映画も観たかった。

きっと神様からの、このコロナの恐ろしさを世の中に知らしめるなにかお役目みたいなものがあったのかなと思います。


心よりご冥福をお祈りしてます。
そして、本当に一日も早く収束しますように。