先日、とある本を読んでいたら
「唇歯補車」という言葉が出てきました。
(歯科関係ではなく、普通の本ですよ)
ボキャブラリーの少ない私は
歯や唇、という漢字が使われているにも関わらず
この言葉を全く知りませんでした
これは歯科医師として恥ずかしい
由々しき事態だ
ということで、早速、辞書を調べてみました
しんしほしゃ【唇歯補車】
〔「左氏伝 僖公五年」による。「補」は頬骨、「車」は歯茎の意〕
利害が密接で、互いに助け補い合っていく間柄にあること。
(大辞林)
だそうです。
茂野啓示先生の「一から学ぶ歯周外科の手技」
という本があるのですが、その中には
「歯冠修復治療を行う際は、
歯と歯周組織を複合体(dentogingival complex)としてとらえ、
相互に生物学的な影響を及ぼし合う関係であることと認識し
それを考慮した処置を行うことが求められている…」
とあります。
つまり、歯の被せ物を作る時には
歯だけのことを考えるんじゃなくて
周りの骨や歯茎や何やかやも
みーんなすごい関係があるから
そこまで考えて治療をせなあきませんよ。
と言ってる訳です。
その歯や骨や歯茎や何やかや
すなわちdentogingival complexというのが
昔から密接な関係のあるものとして
「唇歯補車」という言葉にまでなっている
ということに、私は歯医者でありながら
少し驚きました
「補」は頬骨、というよりは
歯科医学的には顎骨に当たるのでしょうが
それほど大切な歯と歯周組織を扱う
歯科医師、という仕事。
これまで以上に責任感も感じます
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