PRS 1991 CE-24 レビュー | ★

    

という事でオーバーホールの話を挟みましたがレビューしてみます。

PRSは1984?1985設立だったと思うのですが、1991という事は、まぁ最初の頃の個体であるという事ですね。
ウイングペグにスモールロゴ、スモールヒールからも最初の頃の仕様というのがわかります。

CEは自身で数えて3本目ですが、19歳の時にCE22と30くらいの時にCE24と購入した記憶があります。
ですのでこれで3本目かな。
3本の記憶をよみがえらせて、大きく違うのは「重さ」です。
明らかにこの個体は重たいです。
それが音に大きく影響しているとは思いますが、3本で考えると一番音がくっきりはっきりしています。

あと音の分離感がとてもいいです。
コードをジャラーンと弾いて全部の弦がきれいに聞こえてきます。

あとはとても歯切れがいい音だと思います。

その分カスタム24などと比べるとサスティーンが短いかなとも思います。

昔のインタビュー?か何かでポールさんが語っていましたが
「CEは廉価版ではなく、もっと歯切れがいい音を狙って作っている」
という言葉通りの廉価版とは思えないいい造りのギターだとは思います。

が…今回買うのにあたって改めて昔のPRSを調べましたが、カスタム、シグネーチャーと比べるならば…わずかに材料の質は落としてある気がします。

ボディー…やはり木目がカスタム、シグネーチャーのほうがいい個体が多い。
指板…カスタム、シグネーチャーはハカランダ。CEはインドローズ。

上記仕様の違いもあり、やはりわずかながら多少木材に関しては質が落とされている気はしました。

ただ、現行の10TOPと比べても別に遜色はないかなと思われる今回のCEの木目。
ハカランダではないですが、現行のローズ指板と比べたらとんでもなく詰まった指板。

あくまで現行品と比べるならば、明らかにこちらのほうがいい木材が使われている気がします。

あまり書くとばれるので、ちょっと個体名は書きませんが、昔買った22Fの物で10TOPと書かれた個体は全くと言っていいほどダメな木目でした。
そういうのも所持していたので、そういう面で見ると今回のTOPは悪くないと思います。
(といっても別に木目フェチではないですのでどーでもいいところはありますが…)

さてここからは今回のCE24について書きますが、こちらの個体はちょっと特殊な個体と思われます。
前のブログに書きましたが、PRSに詳しい方に写真を送って確認してもらったり、ネットで調べたり、過去の経験からの推測も含めますが。

まずはカラー。
PRSはリアPUキャビティーにカラーが書かれているという事で、ぱっと見ホエールブルーが退色した個体?それともティールブラック?と予想していましたが、ロイヤルブルーでした。
ロイヤルブルーはナチュラルバインディングではなく塗りつぶしになるのですが、こちらはロイヤルブルーでナチュラルバインディングです。
あと、ロイヤルブルーの場合エスカッションは黒になるのですが、ナチュラルバインディングに合わせてクリームのエスカッションが使われています。
分解時の汚れなどから見て交換した様子はないのでデフォルトでこの仕様だったと思われます。

そしてPUの組み合わせも変わっています。
HFSにヴィンテージベースの組み合わせが一般的ですが、リアにHFS、フロントにドラゴンⅡベースが使われていました。
こちらも交換した後がないので、最初からこの組み合わせかなと思います。
ちなみにドラゴンⅡに関してはカバードしかないため、おそらく取り付け時にカバードを切り外したハンダの跡が残っていました。

このあたりが珍しいかなと思われます。
が、珍しいからいいギターとは限らないので。

で、過去の弾いた感じと比べてみると…

音が一音一音ハッキリしています(さっきも書いたけど)
なんていうんですかね?木琴のようなカーンとした音がします。
それは単音で弾いてもコードで弾いてもそうです。

過去に所有していたPRSと比べると方向性は同じなんですが、カスタム24と比較するならば、カスタムのほうがもう少しマイルドな音だった気がします。
ここまでパキンカキンコキンした音ではないかなと(いい意味でね)
ただドンシャリっていうわけでもないんです。ちゃんと粘るところは粘る感じがあって使いやすいです。

すごく個人的な感想ですが、このブログにむかーし書いた「最後の一本探し」の時に値段が高くて手が出なかった1972年のローズ指板のテレキャスターのようなカーンとした音が、トレモロスプリングにより少しエアー感が足された感じというか…。
これは弾いた人じゃないとわからない音…伝わらないですね。

で、アンプに繋いだ感じですが、これは全然違うなぁと思いました。
まずはPUのパワーが無い気がしました。

これは現行品と比べたとしてなんですが、もちろん作られてから33年経って劣化しているのもあるかもしれないし、そこまで低いとは思わないですがPUの高さも関係はしていると思いますけど(同時に試奏しているわけではなので)

めんどくさいのでグレッチの簡易的エフェクターボード(CS-2、SD-1、RAT2 91’、DM-2)からホーリーグレイルからの1962で弾いてみました。

実にいい!
というのも、なんていうかPRSってビンテージ系のエフェクターよりもハイエンドなエフェクターのほうが合う気がしてたんですけど、今回のセットで実に気持ちいい音が出てくれました。
クリーン、クランチ、リード共にいい音でなってくれます。

すごくカーンと出ながらも粘りがある音です。

これは現状持っているストラト、レスポール、グレッチでは出せない音だと思いました。
さらにこの前に所有していたカスタム22と比べてもこちらのほうが音がはっきりしているなと。
これはやはり重さからくる音の気がします。
なので過去所有していたPRSで軽い個体と比べた場合、自分的には確実に好みの音だと確信しました。
(ちょっとひいき目もあるとは思いますが…w)
でも確実に言えるのは、ビンテージ系のサウンドを狙ったセットでいい音が出るPRSであるなとは確信しております。
(ここが実にひっかかっており、購入に対して躊躇する部分でもあった)

例えば、ここにトムアンダーソンとかシェクターとかは合わない気がするんです(気分の問題もあるかもしれませんが)
トムアンダーソンのフロイドローズがついているギターに1962のアンプとかってなんだか合わない気がするというか…
(もちろん会うっていう人もいるのは存じておりますが)
せっかくビンテージ志向できたのでビンテージが合うようなギターであってほしいなぁとは思っていたので弾いてみてうれしいなと思いましたよ。

ホント気持ちよくって夜中なのにガンガン弾いてしまいました(そして怒られましたw)

で、マイナス面は?といわれると…

あります。

好みの話ではありますが。

前にも書きましたけどネックが薄すぎます。
色々調べましたが、この時期のCE24はワイドシンしかなかったので仕方がないのですが、それにしてもネックが薄すぎます。
このCEを弾いた後にストラト弾くと、今まで薄いかもって思ったのがFAT63ネックのような、59弾くと58のような…そんな感覚になってしまうほどの薄さでございます。
これは慣れが必要ですね。

あとは…ネックが薄すぎますw

あとは…ネックが薄すぎるかなw

しつこいですね。

これはどうこう言って解決できる問題ではないので、慣れか、嫌なら手放すかだと思いますが、今のところ音の良さで手放す予定はないかなと。

ともう一つ…これはある仕事の成功の証として購入したこともあって…
手放さない


と思いますw


最後にこれでPRSは7本目だったと思うんですが…改めてPRSいいなぁとおもったというか、初めてこの音いいんだよなぁと思いました。
今まで購入してきたPRSは2000年代後半から2016.7年の物だったと思うのですが、さすがに91年は初めてでした。
古いギターはいい・・・とは言い切れません。
特に91年というのはGIBSONやFENDERと比べれば全然新しいギターです。
本当はFENDERやGIBSONの60年代のギターが欲しかった。これは事実です。
でももう高騰しすぎて手が出る金額ではありません。

そんな中、91年のPRSはどうなんだろうと思ったのが購入を考えた最初の気持ちでした。
84年?85年?からはじまったPRS社にとって創業6年目くらいのギターとなれば、GIBSON、FENDERでいえば60年前後に当たると思うのですが、やはりギターを作り始めて最初の頃って作る人も一生懸命作ってるだろうし、90年代といえどやはりPRSは木に定評があるブランドでもある事から、いい気が使われているんじゃないだろうか?と推測していました。
とてもとても手が出ないビンテージギター。
でもこれもある意味ビンテージギターなんじゃないかなと思います(というか思い込ませてますw)

そしてこれも昔に書きましたが高校生の頃に一目ぼれしたのがPRSでした。
こんなにかっこいいカタチのギターがあるんだ。って当時高校生の自分はすごく思いました。

音の良さも絶対大切ですが、見た目も大切だと思います。
やはり見た目がかっこよくないと途中で飽きちゃう、大切にできない…そんな気がします。
もし初心者の方でギターのカタチか音で悩んでるならカタチで決めていいと思います。
音はパーツ交換、エフェクター等での音作りでいくらでもなんとかなりますから。
ギターのカタチだけは変えられませんから。

なんかそんなことも思いました。

という事でレビューとしては拙いものになりましたが思っていることはかけたかなと思います。

ぜひ90年代のPRS見かけたら試奏してみることをお勧めします。




それでわ。