補足?だまし絵の歴史 | Mutant-Lab

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エッシャーの話にレスがついて、実はメチャ喜んでるオレ(笑)。
でも、エッシャーが今流行りのトリックアートの原点、とか勘違いされると、濃い芸術ファンから石が飛んできそうなので(笑)。

確かに今、トリックアートがブームだけど、あれはどちらかというとアトラクションとして受けてるんですよね。直接の原点はアメリカの19世紀トロンプルイユ復興かな?

実はだまし絵の歴史は超古くて、2000年前までさかのぼれるっつー話(^^;
エッシャーやダリなんかは20世紀の画家だけど、実はルネサンス直後の16、7世紀ヨーロッパで、トロンプルイユ(だまし絵)の隆盛があったんです。

美術界でも傍流と見られていて、一般にはあまり知られていないけど、非常に真面目なアプローチなのね。

そもそも有名なダ・ヴィンチの「最後の晩餐」だってだまし絵として見る人もいます。
あれは修道院の食堂の壁画として描いてあって、かつ壁も繋がってるように見える。つまり一段高い部屋でイエスと弟子たちが晩餐する情景が見られる壁画なわけです。

まあ、絵なんて立体を平面に映してるわけだから、そもそもトリックと言えばトリック。フレスコ画、イコンだって、トリック的要素なしには語れない。真面目にやればこういう世界が生まれるのは必然なのです。

下にだまし絵の有名どころを上げてみたので、興味あったら(笑)検索してみて。
アンチンボルトの野菜で描かれた肖像画とか、エヴァンスのインコの絵は超有名だから見たことあるかも。

ジュゼッペ・アンチンボルト
16世紀の画家。野菜や果物の細密な描写の集合で人物像を描いた。
「ウェルトゥムヌス」

エアハルト・シェーン
16世紀の画家・版画家。画面の横から見ると風景の中に顔が浮かぶなど、アナモルフォースと呼ばれる歪曲画を描く。
「判じ絵-ヨナと大きな魚としゃがむ男」

コルネリス・ヘイスブレヒツ
17世紀の画家。絵の手前のカーテンまで描くなど、細密画の巨匠。トロンプルイユの王、と呼ばれる。
「狩りの獲物のあるトロンプルイユ」

ウィリアム・ホガース
18世紀の画家。本来風刺画家の父として有名だが、遠近法錯視の作品も手がける。
「誤った遠近法」

河鍋暁斎
19世紀の日本の画家。掛け軸ごと幽霊の絵を描き、幽霊が掛け軸の手前に抜け出ている絵が有名。
「幽霊図」

デ・スコット・エヴァンス
19世紀の画家。額の中に棚とガラス、鳥がいるように見える絵など、細密な立体錯視を描く。
「インコへのオマージュ」

※これを書いてて敬愛する小説家・藤原伊織の「ひまわりの祝祭」を思い出した(笑)。あれはファンゴッホの「ひまわり」を巡るサスペンスハードボイルドだけど、主人公が高校時代絵で賞を貰うほどの才を持ちながら、結局筆を折った話が出てくる。
彼が描いた絵(扉の絵)と、絵とは?トリックとは?という問いを考えると、非常に深い描き方をしてて感銘を受けます(^^)