小説も好きなんで、
オススメをぼちぼち(笑)紹介します(^^)。
森博嗣「スカイ・クロラ」
アニメにもなった戦闘機アクション物。
会社主動でプロペラ機による戦争をやってるという、ちと不思議な世界が舞台。
著者は、S&M、Vシリーズなどで名を馳せたミステリ作家。
実は、愛知某大学の現役準教授ながら、モノスゴいペースで新作を発表してしまう、ある意味天才。
でもなんでミステリ作家が、スカイアクション? と不思議でしょ?
実は森氏最大の特徴は、「天才」描写。
たとえばS&Mシリーズは、大学助教授・犀川と彼に惚れる女子大生・萌絵のコンビを主役にして、妙なリアリティもたっぷりの名シリーズ。
この助教授と女子大生、全くタイプのチガウ理系天才で、この天才の奇異さ、面白さがダイゴ味のお話なんです。特にS&Mは犀川と萌絵の恋愛話の方がオモシロイ(笑)。
で、(マエオキ長ぇ)本書は、この天才描写が、変人?描写になっただけ、殺人事件が、著者が好きなメカ物になっただけ、というお話なのです。
変人=戦闘のため人工的に生み出された「キルドレ」が、一人称で語るお話はナカナカの奇妙さ。感情が一部欠落したような彼らが、死への憧憬を持ち、ひたすら空を愛する姿は、ある意味で天才と共通する不思議なバランスなのです(^^)。
でもなによりの魅力は、飛行機!
飛ぶ描写がとにかくイイのです。
主人公カンナミが、最初に飛ぶシーンで、すっかり魅了されちゃいました。
吹け上がりに不安のあるエンジンで、川の直上からダムの壁面へと急上昇するシーンは、もう映像度満点。
もちろん空戦シーンも見事なのだが、なにより良いのが、一人称描写ゆえのリアリティ。この気持ちよさを味わいたくて、何度読み直したことか(笑)。
で、アニメ化されると聞いて期待しちゃったけど、CGとかガンバってたけど…、結局ガッカリ。小説のイメージの気持ちよさには到底かなわないノデス(^^)。
ちなみにメカファンにも唸る設定満載。もし第二次大戦がなかったら、世界の技術発展はこうなってたかも?と思える設定が見事。
ジェットは非現実的で、ターボも大型機なら有りだが、小型機はムズカシイ、というこの世界の常識も、知ってる者には説得力アリ。まあ、結局著者が「エンジンが後ろにあるプロペラ機」を使いたくて絞り出したんだろうけど(笑)。
設定からシュールだし、ハッピーエンドでもないから、好き嫌いはあるハズ。でも小説で飛行機モノが気持ちイイ、という発見があるかも、な作品デス(^^)。
PS:スカイ・クロラって何語?
って思う人もいるはず。普通に(笑)書けば、スカイ・クローラー=空を泳ぐ者。
著者はじめ理系大学には、音引き「-」を省くクセがあるんです。ミステリ、コンピュータ、という言い方が普及?したのも、実はこの人たちのセイ(笑)。