今回のお話はガイドラインが無いので、専門家個人のつぶやきです。
消費者として知識を持ち、パーソナルトレーナーを選択する上での参考にしてください。
さて、前回、前々回と登場していただいた聖父くんですが、
聖父くん
「俺は筋トレを分かってんねんで、コロナ禍の3年間で筋トレを続けた結果、最強の身体を手に入れた。」
聖父くん
「みんな知ってるんだよな、俺にパーソナルトレーニングジムを主宰してほしいとの声があってな、主宰することにしてん。」
聖父くんは講師業に対する憧れがあるのかな・・・次々と好きやねぇ・・・。
えーとね・・・自分の独学のトレーニングが上手くいって理想の身体になれたってこと?
聖父くん
「そうや。」
「週一30分みっちりパーソナルトレーニングでたったの5千円や!他よりごっつ安いやろ?」
安くてもね・・・それで健康被害でも出たら一生もんの障害を負うこともあるし、高こつきますよ。
まさかね・・・前々回のように水素を勧めたりしないよね?
聖父くん
「と・・・当然や!」
「だから、友人なんだから・・・聖母さんの店舗の上の階をトレーニングルームとして貸して欲しい。」
私は事故が起こって利用者さんが怪我をする可能性のあることに私の法人所有のフロアを貸せないよ。友人だから貸せるよね?ではないです、これは法人を持っている私のプロとしての責任問題です。
あとね、無資格で俺の考えた最強の食事療法はやってはいけないよ。
聖父くん
「わ・・・分かってる」
親類に医師や栄養士、医学博士がいても聖父くん自身の知識を担保するものではないというのも分かってる?
聖父くん
「・・・はい」
優れた選手であることは、運動の指導能力を担保するものではないというのもわかってる?
そもそも選手としても3年間の自己満足で、フィジークやボディビルで入賞したわけでもないでしょ?
聖父くんの筋トレ指導って、専門家でもないので⑥のご近所さんや兄弟の意見程度でエビデンス無いじゃない?
聖父くん
「こ・・・これから入賞するかもしれんやん。そもそもパーソナルトレーニングには国家資格もあらへんしな。」
その通りです、経験なしでも名乗ってしまえば今日からでもパーソナルトレーナーは名乗れますし開業も可能です。
しかし、その結果、消費者安全調査委員会はなんと言ってるか知ってる?
なんか・・・聖父くんのような素人なんちゃってトレーナーが問題になっていませんか?
//
【相談】
ジムで体を鍛えています。それもパーソナル・トレーナーを付けての本格的なトレーニングです。しかし、そのトレーナーが厳しく、自分で注意していないと、肉離れなどのケガの危険性があるほど。もし、トレーナーの指導が悪く、ケガをしてしまった場合、ジムやトレーナー本人に賠償を請求できますか。
【回答】
マンツーマンでトレーナーから、指導を受けるタイプのトレーニング中に事故が起きれば、ジム側に賠償責任があると考えてよいでしょう。
// 引用ここまで
どんなに知識があっても、筋トレには怪我はつきものです。利用者さんへの保険はかけているの?また、私の法人の部屋や備品が破損した時の為の保険もどうなってる?
聖父くん
「こ・・・これから保険はかけるよ」
聖父くん
「過度な負荷をかけなければええんや。」
聖父くんの考える過度なを定量的に説明してくれる?
聖父くん
「可動域ギリまでやらなければええんや」
可動域ギリってどうやって測定するの?科学的に説明して!
聖父くん
「いや・・・いいよ、もう。」
聖父くんは医師でも理学療法士でも柔整師でもないよね?
どこで何を勉強したの?指導歴や資格は?
聖父くん
「国家資格無し、民間資格無しやけど、(腺腫としての)才能はあったと思うわ・・・。」
契約書や保険は?
筋トレって迷走神経反射で心停止することもあるよね?心肺蘇生できるの?
聖父くん
「ぐぬぬ・・・」
「ほんなら、どんなパーソナルトレーナーがええの?」
消費者センターがまだガイドラインを発表していないので、
1:
・ 医師、理学療法士、柔整師いずれかの国家資格を持ち、
・ スポーツ系大学(学士・修士・博士)修了者で、
・ 3大パーソナルトレーナー資格(NSCA NESTA JATI)のいずれかを持ち、なんらかのスポーツの入賞者。
2:
・ 医師、理学療法士、柔整師いずれかの国家資格を持ち、
・ スポーツ系大学(学士・修士・博士)修了者で、
・ 3大パーソナルトレーナー資格(NSCA NESTA JATI)のいずれかを持ち、なんらかのスポーツの経験者。
3:
・ 医師、理学療法士、柔整師いずれかの国家資格。
・ スポーツ系大学(学士・修士・博士)修了者。
4:
・ 民間スポーツ資格(2週間で取得できるものも含)を持ち、
5:
・ 民間スポーツ資格(2週間で取得できるものも含)を持ち、
・ 無資格で、なんらかのスポーツの入賞者。
6:
・ 無資格で、なんらかのスポーツ歴10年以上。
7:
・ 無資格で、なんらかのスポーツ歴10年未満。
聖父くんの3年間の筋トレ歴では論外です。
パーソナルトレーナーとして1-4までが理想的で、6・7を選ぶのは怖いかな・・・。
指導歴が長いから安全でもないので、この表には指導歴は入れてませんが、指導歴も参考にしても良いでしょう。
3大パーソナルトレーナー資格とは、
資格認定条件は以下のものとなります。
項目だけ見ても、かなりの知識が必要だと分かるでしょう。
3大パーソナルトレーナー資格
●NSCA
CSCS(Certified Strength and Conditioning Specialist)(アスリート対象)
1.NSCAジャパン会員であること
2.学位取得者、または高度専門士の称号の保持者
3.CPR/AEDの認定者
4.CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格
5.CSCS認定試験 実践/応用セクションに合格
NSCA-CPT(NSCA Certified Personal Trainer)(一般クライアント対象)
1.NSCAジャパン会員
2.満18歳以上であること
3.高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験合格者
4.CPR/AEDの認定者
5.NSCA-CPT認定試験に合格
●NESTA
PFT(NESTA公認パーソナルフィットネストレーナー)
1.PFTテキストを購入済みである
2.CPR/AEDの認定者
3.日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有する者
4.満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、
上記を満たしている事と、「体育系または医療系の大学・
●JATI
1.JATIの正会員であること
2.大学・専門学校卒業者
3.高等学校を卒業し、
上記の2つを満たしている事が必須となります。また、
聖父くん
「でもな、
聖父くんの人柄を買っている?
全くの他人が聖父くんの経歴に魅力を感じてパーソナルトレーニングを頼んだりしないでしょ。
聖父くん
「ほんならどうすればええんや?
そこで私から聖父くんへの提案は、
・ (誰が教師役でもない)筋トレサークルを聖父くんが主催する
・ サークル保険と施設使用料は人数割りする
・
サークル保険の参考です。
聖父くん
「聖母さんは日本医師会のスポーツ資格を持ってて、器械体操・
例えばその場でのスクワットの指導はできたとしても、
3大パーソナルトレーナー資格を取ったとしても・・・
聖母さんの医師会スポーツ資格が何か知りたい人はDMでどうぞ!
この記事はしょーもないバイオインフォマティシャンな内科開業医
今回のお話はガイドラインが無い為、エビデンスレベルは⑤
参考にしてもろてください。
天啓聖母