※この記事には映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のネタバレを含みます。新鮮な気持ちで観たい方は、他のサイトへ移動してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を映画館へ観に行った。ほぼ同時期に公開された『聖闘士星矢』が国内でも海外でも大コケで続編の制作も危ぶまれる一方で、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、国内でも海外でも人気のようである。

 

 自分はどちらかと言うと、「ダイバーシティ」や「ジェンダー」に無頓着なところがあり、日本のスーパー戦隊では基本的に日本人の風貌をしたメンバーで構成されているのに、合衆国のパワーレンジャーでは様々な人種の構成チームで、男女比率もできるだけ均等になっていることも、それほど意識していなかった。『スパイダーマン』の主人公、マイルス・モラレスが黒人とヒスパニック系のハーフだったり、Netflix版の3DCGアニメ『聖闘士星矢』のアンドロメダ瞬が女性に変更されていたり、現在公開されている実写版『リトルマーメイド』の主演俳優が黒人だったりする流れの中に、自分たちはいる。

 

 そのような中で、この『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を鑑賞してまず浮かんだのは、「もし、この映画が1980年代に制作されていたら、ピーチ姫とルイージの役割が逆転していたのではないか」との憶測である。バイクでカーチェイス(バイクアクション?)を繰り広げるのも、相手にキックをお見舞いするのもルイージではなくピーチ姫!

 

 もう、ブルート(ブルータス)に捕まって、ポパイの助けがあるまで待つオリーブ、ドンキーコングに捕らえられて、ジャンプマン(マリオ)の助けがあるまで待つレディ(ポリーン)、竜王に連れ去られて、主人公(ロトの末裔)の助けがあるまで待つローラ姫の時代ではないのだ。

 

 それから、『スーパーマリオブラザーズ』がファミコン(およびNES)で発売されたのが1985年、自分はそれほど洋楽に詳しくないのだが、劇中でa-haの『Take On Me(1984年、ただし1985年に流行)』とボニー・タイラーの『HOLDING OUT FOR HERO(1984年)』が、BGMとして流れていた。今のこどもたちには、わからないね。

 

 映画の内容に、『スーパーマリオブラザーズ』だけでなく、『スーパーマリオカート』や『スーパードンキーコング』シリーズや『大乱闘スマッシュブラザーズ』の要素も盛り込んでおり、なかなかの構成だった。それから、3DCGの技術が発達したおかげで成し得た作品であり、ゲームっぽさとアニメっぽさを融合できていると感じた。これは、1980年代の技術では不可能だったろう。