※敬称は略して記載します。
 
① 「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。」から始まる、夏目漱石の『草枕』の冒頭。
 
② 道元の『正法眼蔵』の『山水経』内にある、「山は、超古超今より大聖の別所なり。賢人・聖人、ともに山を堂奥とせり、山を身心とせり。賢人・聖人によりて、山は現成せるなり。」
 
③ 兼好法師の『徒然草』の第21段にある、「人遠く、水草清き所にさまよひありきたるばかり、心慰むことはあらじ。」
 
④ 『まんがで読破 般若心経』に登場する、山歩き中に和尚さまだけ息ひとつ切らしていないエピソード(和尚さまは苦しさこだわることなく無心になっているんだ!)。
 
⑤ 鉄製の竹馬である「鉄馬」で、東京タワーの外階段、サンシャインビル階段、富士山、アフリカのキリマンジャロ山を踏破した、空手家であり登山家である廣澤誠吉(広沢誠吉)。下記リンク先参照
⑥ 「競争」より「共生」、「孔子的出世思想」より「老荘思想」、「男性的原理」より「女性的原理」(現代は「ジェンダー」とかで話がややこしくなるが)を主張し、「実際、中学時代から月に何日か「ホラ穴生活」を奥多摩の山奥でやってきましたが、その縄文型の暮らしをするとたちまち元気になるわけです。」「長らく自室でトリたちと同居していていささか「トリ語(?)」ができるため、山歩きして「チチチ」と口笛を吹くと野鳥が寄ってくるのは大いなる喜びです。今も、花や草に「わっ、お美しい!」なんて誉めて歩きます。」と告白する内向系人間の味方、本多信一。
 
⑦ 合気道開祖が、塩田剛三や天竜三郎と、夜に鞍馬の某奥の院まで月明かりのみで歩き、月光の下、真剣を用いた稽古をしたエピソード。
 
⑨ 私の合気道の師匠の師匠の、さらに師匠にあたり、大峰山の回峰行を完遂したM師範のこと。
 
⑩ 山口剛玄、大山倍達、富樫宜資ら空手家が繰り返した、山籠もり。 
 
⑪ 単に博物学者、民俗学者と言うカテゴリーに収まりきらない南方熊楠が、熊野の森を歩いて植物採集をしたこと。不思議な生態を持つ粘菌には、霊性も感じていたようである。合気道開祖・植芝盛平が、その若き頃、熊楠の神社合祀令反対運動に参加したと言う。
 
⑩ 日本の生態学で成果を残しながら、同時に登山家であった今西錦司。彼も、生態学と言うカテゴリーに収まりきらず、「今西自然学」を提唱した。
 
⑪ 兵庫県美方郡浜坂町(現在の新温泉町)出身で、単独行で数々の記録を打ち立てた登山家・加藤文太郎と、同郷である加藤の影響を受け、登山を始めた兵庫県城崎郡日高町(現在の豊岡市)出身の冒険家・植村直己。
 
⑫ 梅原猛の『人類哲学序説』に登場した、『天台本覚思想』の「草木国土悉皆成仏」。