岡山県と言っても、古くは美作、備前、備中の三国を含んでおり、それぞれに風土は違うものと言えるが、それでも、宗教の発生していった「場」として、特殊なものを感じずにいられない。
 
●まず、浄土宗の祖、法然。美作国久米(現在の久米郡久米南町)の出身。
 
●次に、臨済宗の祖、栄西。備中国賀陽郡宮内(現在の岡山市北区吉備津)出身。
 
●そして、黒住教の祖、黒住宗忠。備前国御野郡中野村(現在の岡山市北区上中野)出身。
 
●さらに、金光教の祖、金光大神(川手文治郎)。備中国浅口郡占見村字香取(現在の浅口市金光町占見)出身。
 
●最後に、少林寺拳法の祖であり、宗教法人金剛禅総本山少林寺を創設した宗道臣。岡山県英田郡江見村(現在の美作市江見)出身。
 
 
※ちなみに、『リング』の貞子のモデルとも言われる霊能者(超能力者)の高橋貞子は、岡山県和気郡和気町の出身だった。
 
※有名な新宗教の教祖や霊能者が出現したのは、吉備真備や蘆屋道満の伝説でもわかるように、吉備の国や播磨の国が陰陽師(陰陽道)の一大拠点であったことと無関係ではあるまい。