イメージ 1
伏見稲荷大社、内拝殿。本殿とくっついているが、正面からの本殿は、撮影禁止の模様。
イメージ 2
 
無数の赤い鳥居が続く。左右の樹木と鳥居のおかげで、直射日光には、あまり悩まされることがない。
イメージ 3
 
一ノ峰(上之社神跡)。稲荷山の山頂に該当する。
イメージ 4
 
次回は、「夜の赤」も見てみたい。
 
 
 稲荷山は、京都府京都市伏見区にある、標高233メートルの山で、稲荷神社の総本山である伏見稲荷大社があります。3つの峰は、かつては古墳だったそうです。伏見稲荷大社は「行ってよかった外国人観光客に人気の日本の観光スポット2014」および「同2015」で、2年連続の第一位に輝いています。また、「京都1周トレイル東山コース」の出発点でもあります。
 
 比叡山延暦寺へ本坂から登り、雲母坂から下った翌日に、伏見稲荷大社のある稲荷山を登って来ました。この伏見稲荷大社も、自分は訪れるのが初めてでした。帰宅するまで全く気付きませんでしたが、「東山三十六峰」の最北端が比叡山、最南端が伏見稲荷でした。
 
 京阪電鉄伏見稲荷駅で下車したあと、昨日はかなりの重量のリュックをしょいこんだままでのトレッキングでしたので、JR稲荷駅改札外にわずかにあったコインロッカーにほとんどの荷物を預けて、軽いナップサックで神社へと向かいました。
 
 昨日の疲労のせいでチェックアウトが遅れ、辿り着いたときは平日にもかかわらず、ものすごい数の観光客。千本鳥居の最初の部分も大勢の人で、早歩きのできる状態ではありませんでした。単に写真撮影が目的ならば、宿のチェックアウト前の午前5時や、午前6時くらいに訪れるべきでした。
 
 自分の場合、山歩きは草木の「緑」と大空の「青」に過敏に反応しているところがあり、そこに貯水池や見下ろす海原の「青」が重なってくる印象です。まず歩いて感じたのは、「緑」や「青」以上に瞳に飛び込んでくる、鳥居の「赤」の強烈なパワーです。普段登っているときと、全く感覚が違います。異世界っぽい神秘的な雰囲気を感じさせます。それと、標高233メートルの頂上まで、ほぼコンクリートで舗装されているので、通常の山歩きの足裏の感覚とは、趣を異にします。落ち葉の積もった腐葉土の上と、コンクリートの上では、どちらの方が疲れるかは、人それぞれだと思います。
 
 それから不謹慎かもしれませんが、レトロゲームマニアの私としては、幾重にも重なった真っ赤な鳥居を進んで行く感覚は、昔のRPGやAVGでの、3Dダンジョンやラビリンスを進んでいくときの高揚感を思い出させてくれました。あとは、「Out Run(アウト ラン)」のステージ4、Iコースの「BIG GATE(ビッグ ゲート)」でしょうか。
 
 観るところは観ないと価値がないし、撮るところ撮らないといけないし、それでも早歩きで、山頂にあたる一ノ峰(上之社神跡)を目指しました。JR稲荷駅から36分、3430歩で到着しました。
 自分はユングのシンクロニティなど、全く信用していませんが、山頂で面白いことがありました。一ノ峰の裏側(後ろ側)をぐるりと回って、階段の下まで戻ったとき、首筋に糸くずが当たったような感覚があり、何度か手で払おうとしたのですが、糸くずのようなモノがまだ在るような気がしました。よくよく見れば、自分の襟首に、ナナフシがいたのです!参拝者に踏まれないように、樹木のあるところへ戻しましたが、稲荷山山頂で、タイミングよくナナフシが降りてきた人間なんて、自分以外にはいないのではないでしょうか!他人にはどうでもよいことに、メッセージ(啓示)のようなものを見てしまう。人間って面白いものです。個人的には、おみくじに当たることよりも、気分のいいハプニングでした。ひょっとしたら数十年後に、「ああ、あのナナフシは、こう言う意味だったのか…」と思い返すことがあるかもしれません。
 
 稲荷は、商売繁盛の神としても有名です。裏は取っていませんが、自営業者等が願をかけて、地元のお稲荷さんや、伏見稲荷をお参りしたり、会社や店舗の敷地に小さなお稲荷さんを建造したりします。そのうち、実際に繁盛したり、社会的に成功を収めたりしたら、この伏見稲荷に大きな赤い鳥居を奉納しているのではないでしょうか。鳥居の奉納は、今までの成功に対する御礼であると同時に、さらなる繁盛への願掛けなのでしょう。
 
 詳しい経緯については、他のサイトで調べていただければとは思いますが、神社の境内の外の民有地にも、鳥居や「お滝」が続いているのは、ちょっとした驚きでした。
 
 夜も明かりが点いて、山歩きできるようですので、次回は「夜の赤」を堪能したいと思っています。
 古来、日本の中心地は近畿にあったことを、思い起こすことのできた2日間でした。
 次回こちら方面に足を運んだときは、日吉大社の八王子山、愛宕山、鞍馬山、大文字山等に登りたいものです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

※関連リンク先

「山歩き まとめ(改)」 
https://ameblo.jp/musyaavesta/entry-12624377490.html