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甲山森林公園のレストハウスから眺めた甲山。ここからか、前に見える道をさらに進んだシンボルゾーンからの甲山がベスト。
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甲山森林公園展望台からの眺め。真ん中に仁川が見える。
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甲山山頂の二等三角点。展望は今一つだが、とても広くて平らな山頂。
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神呪寺(かんのうじ)。背後に見えるのが、甲山。
 
 
 過去に、姫路市飾磨区妻鹿の甲山(こうやま、国府山、功山とも)に登り、
 
 
 
 続いて、姫路市西延末の冑山(かぶとやま)に登りましたので、
 
 
 1月下旬に、西宮市の甲山(かぶとやま)へ登りたくなって、行ってきました。甲山は、標高309.21メートルの山で、ふるさと兵庫100山に選定されています。 標高は姫路市内の書写山や置塩城跡(城山)よりも、少し低いくらいとなります。
 
 この甲山には、個人的に思い入れがあります。実は、自分が3歳の頃、父の仕事の都合で、西宮市六軒町と言うところに住んでおり、甲山は非常に身近な存在だったはずなのです。ただ、3歳の記憶などかなり曖昧なもので、覚えていることと言えば、家が木造だったことと、玄関を出ると左へ上り坂、右へ下り坂だったことくらいです。
 それから、18歳のときに、関西学院大学へ受験に行っています。それ以来、この周辺は歩いていないはずですから、もう四半世紀程度経過してしまっている訳です。3歳のときも、18歳のときも甲山山頂には訪れておらず、いつかは登ってみたい山でした(記憶にはないのですが、小学校時代に遠足で言っている可能性はゼロではありません)。
 
 甲山の語源については、諸説あるようです。まずは、その容姿が、日本の甲=兜に似ているからと言う説。さらに、神功皇后が山に兜を埋めた伝説に基づくと言う説。最後に、「神の山=カンノヤマ=コウノヤマ」がなまったものとの説です。この説ですと昨年秋に登った岡山県津山市の神南備山(かんなびさん)と、ほぼ同語源と言うことになります。標高も、ほぼ同じです。
 
 
 山と渓谷社の『ヤマケイアルペンガイドNEXT 六甲山』によれば、「甲山」は、「東六甲」に分類されるようです。二つ目の説から空想すると、六甲山一帯の甲山、摩耶山、高取山などの6つの山頂には、棺に入った甲冑が埋めて隠されており、選ばれた6人の勇者がその甲冑を・・・のような『聖闘士星矢』的なファンタジーを思い浮かべてしまいます。しかし、「六甲山」はもともと「むこうやま」と呼ばれていたと言われ、語源的には「武庫川(むこがわ)」と同語源と言われています。残念でした。姫路市の「そさやま」→「書写山」もそうですが、仏教伝来とともに、訓読み和名の山が、音読み漢語風に変わることは多かったと思います。「むこうやま」→「六甲山」で、「こうのやま」→「甲山」とすると、むしろ三つ目の説を裏付ける結果になります。
 
 日本の兜は、正面から見ると左右対称ですが、横から見ると前後非対称です。甲山も、どの方向から眺めるかによって左右対称に見えたり、兜を横から眺めたときのように非対称に見えたりします。個人的には、一つ目の説も一理あるような気がします。
 
 今回はもっともメジャーなコースと思われる阪急電鉄今津線仁川駅→仁川百合野町地滑り資料館→甲山森林公園東入口→西宮市立甲山自然の家→甲山山頂→神呪寺(かんのうじ)→阪急電鉄甲陽線甲陽園駅のルートで歩いてみました。
 
 事前情報で、地滑り資料館に甲山森林公園のマップがあると聞いていたので寄ってみたのですが、平日で来館者が自分のみ。館長らしき方が来られて、小一時間ほど災害と人生についてお話を伺いました。パック旅行ではない旅の良さは、偶然とアドリブを楽しむところにあり、その行程での一期一会を大事にするところにあると感じております。ちょうど最近、人生論の書籍を続けて読んでおり、館長(おそらく…)の言葉と書籍の内容でオーバーラップするところがあり、いい体験となりました。
 
 それから、森林公園植物園内を通り、甲山自然の家近くの東登山道から登り始めたのですが、この時点で標高170メートル。ここから登り始めると考えるのならば、標高140メートル程度の山を登るようなもので、すいすいと頂上まで歩けました。山頂は、異様に広くて平らで驚きました。小学生がお弁当を食べたり、集団ゲームをするのに持ってこいです。ただ、展望はそれほど良い訳ではなく、むしろ森林公園植物園の展望台からの方が、素晴らしい景色を眺めることができます。
 
 その後、南登山道から下山し、神呪寺を経て舗装道路へと出ました。せっかくここまで来たので、昔住んでいた六軒町周辺もウォーキングしてみましたが、まともに記憶がない上、かなり建築物も変貌しており、昔住んでいた地点を特定するに至りませんでしたが、感慨深いものがありました。それから、甲陽園駅へ向かい、帰宅しました。
 
 次回は、甲山つながりで、姫路市豊富町にある甲山(かぶとやま)を歩いてみたいものです。