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一枚目の画像。
 
「最強ワル列伝 実録 格闘王」
 竹書房 刊
 2010年6月11日 初版発行
 著者 村上マコト・梶田昌義・木村シュウジ・鴨林源史・花菱スパーク
 
 以前、『武術・格闘技マンガと認知されていないマンガ(その5)』を記したときに、「実録 格闘家不良〔ワル〕列伝(メディアックス 刊 2011年10月10日発行)」は、「実録 ボクシング世界王者 最強ワル列伝(竹書房 刊 2009年2月9日 初版発行)」の二匹目のドジョウ、と書いたが、それが誤りであったことに、今頃になって気付く。
 
  そう、今回紹介する「最強ワル列伝 実録 格闘王(竹書房 刊 2010年6月11日 初版発行)」の二番煎じなのだ。
 
 取り上げられた格闘家は、秋山成勲、川崎タツキ、小川直也、緑健児、蝶野正洋
 
 川崎タツキがかつてワルだったことは認めるが、小川は柔道やるまでも他のスポーツで忙しかっただろうし、秋山にしても柔道に時間を割かなきゃ実績は残せなかっただろうから、「ヤンチャ」はしたかもしれないが、「ワル」ではないと思うのだが・・・
 
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二枚目の画像。
「虹色のトロツキー」 
著者 安彦良和
「月刊コミックトム(潮出版社)」において、1990年から1996年まで連載され、同社から単行本が出版された。現在では、中央公論社の中公コミック文庫で入手可能。合気道の植芝盛平が登場する。
 
三枚目の画像。
王道の狗(いぬ)
著者 安彦良和
「ミスターマガジン(講談社)」において、1998年から2000年まで連載され、同社から単行本が出版された。その後、白泉社から書き下ろしを含んだ完全版が発売される。大東流合気柔術の武田惣角が登場する。
  
 安彦良和による上記2作品は、武術の描写をメインに置くストーリーではない。史実の中に架空の人物や、脚色を織り交ぜて展開するあたり、むしろ白土三平と同じ歴史マンガ・時代モノの香りがする。
 「王道の狗」の惣角に関しては、「拳児」に登場する惣角と比較してみると、面白いかもしれない。最初に、植芝盛平で作品を書いてから、武田惣角に移行するあたり、何やら小説家の津本陽との類似を感じてしまう。