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 6月18日の日記でわずかに記した、コナミのMSXゲーム「コナミのボクシング(1985年発売)」ですが、実際にプレイしてみました。

 あのとき、「チャンピオンボクシング」よりは、「アーバンチャンピオン」の感覚に近いと書きましたが、「アーバンチャンピオン」と比較すると連射(連打)が、ゲームの勝敗に直結するシステムとなっておいます。つまり、「アーバンチャンピオン」ほど、駆け引きや読み合いの要素にウェイトがおかれておらず、戦略性は低いと言わざるをえません。

 このゲーム、現在の格闘技ゲームと違い、1プレイヤーは左を向きっぱなし、2プレイヤーは右を向きっぱなしです。すれ違うことも、振り向くこともありません。

 それでは操作方法です。上キーで上段ガード、下キーで下段ガードです。ボクシングでローブローは反則なので、下段ガードとは、ボディをガードすることです。パンチボタン単独でジャブ、相手のいる方向の左右キー+パンチボタンでストレート、上キー+パンチボタンでアッパーカット、下キー+パンチボタンでボディブロー、相手のいない方向の左右キーでスウェイです。

 ガードの上下使い分けや、スウェイまで「アーバンチャンピオン」と同じですが、「アーバンチャンピオン」の発売は1984年11月14日なので、真似をしたとすれば、「コナミのボクシング」の方です。

 しかし、主人公もレフェリーも顔色が悪いです。死相が出ています。MSXは16色しか使用できないために、こんな顔色になった訳ですが、16色中1色はなんと「透明」となっています。つまり実質15色ではないですか!また、横8ドット単位で2色しか使用できないと言う制約もありました。

 この「コナミのボクシング」や「カラテカ」のようにサイドビューでジャンプをしない格闘技ゲームにおいて、画面の上側三分の一ほどは、使用されることのない無駄画面となります。それを考えると上から植木鉢が降ってきたり、勝つと紙吹雪が舞い降りて祝福されたりする「アーバンチャンピオン」は、無駄部分をなくす要素をプラスしており偉大です。

 「コナミのボクシング」は、PS1の「コナミアンティークスMSXコレクション Vol.1」やセガサターンの「コナミアンティークスMSXコレクション ウルトラパック」でプレイ可能です。

 また、「セガ・アーケード・ヒストリー」「セガ・コンシューマー・ヒストリー」(両者ともエンターブレイン 刊)を読んでいて「チャンピオンボクシング」「チャンピオンプロレス」についての私の過去の記載の誤りに気づきました。
 もともと、鈴木裕氏は、家庭用(SGシリーズ)用に「チャンピオンボクシング」を開発していましたが、見栄えがいいから業務用として売ろうと言うことになり、1984年11月にアーケード版が登場します。SGシリーズ前提で作られたゲームですので、1984年中にセガSGシリーズ版が発売されます。同じ流れで、類似システムの「チャンピオンプロレス」が1985年5月にアーケード版で登場します。そして、1985年中にセガSGシリーズ版発売です。SGシリーズとMSXはZ80-Aのコンパチマシンでしたので、さらに両ゲームとも、MSX版がポニーキャニオンから1985年に発売されました。
 技選択ボタンと攻撃(技決定)ボタンで戦うことは、以前にも書いたかと思いますが、「チャンピオンボクシング」は上キーと下キーで、顔面とボディの打ち分けができたようです。

 

 

※関連リンク先

「レトロ格闘技ゲームまとめ(改)」
https://ameblo.jp/musyaavesta/entry-12569853621.html