誰かが尋ねてきている
あろは
去年のことですが、カウアイではあまり見かけない
大きな蛾を偶然何回か見かけたことがありました。
一回目は私たちの私書箱がある郵便局で、
その翌日は我が家の勝手口を開けたところに、
数日後に草取りをしようと、しゃがんだ目の先に、
そして、その翌日、コンサート・ホールの外で友人の
写真を撮ろうとカメラを向けたその先に・・・
羽を広げると15センチはありそうな大きな、
たぶん黒かダーク・ブルーの蛾が、行く先行く先で、
「見てくれ」とでも言うように、ひらひらと舞っていたり、
ぴったりと壁に張り付いていたりしました。なんとなく
気味が悪くて、4回目にその蛾を見たコンサート・ホール
の外で「今年はどうしてこんなに蛾がいるんだろう、これで
4回目よ」と主人に話していた時、偶然その横を通りかかった
知らない人が、
「それは誰かがあなたをたずねてきているのよ」と言いました。
「えエッ、誰かって、誰?」と思った瞬間に、とても気が楽になり
ました。そして、誰なんだろうと考えて行くうちに、なんとなく
思い当たる方があり、亡くなったその方が、大きな蛾になって
私と主人を訪ねてくれたと思うと、なんだかうれしくなりました。
一人できてくれたのか、それともほかにも誰かをつれてきて
くれたんでしょうか・・・・・・?
そして、つい最近の新聞にある人が、同じように 大きな蛾を見たら
誰かが尋ねてきているんだと書いていました。
これはハワイだけのことなのか、アメリカではそう信じられている
のかわかりませんが、「尋ねてきてくれてありがとう」と
思っています。