ある日、ウサギの穴に落ちたアリス。
そこには、おかしな帽子屋やワガママなハートの女王が暮らす、
なんともフシギな世界が広がっていました…
………これは「不思議の国のアリス」のお話ですが、
2022年秋のある日、とつぜん91歳の父の介護が始まった私も、まさに「ワンダーランドの異邦人」でした。
ケアマネさんて、何する人
デイサービスってなに
キーパーソンとは
書類多過ぎサインしすぎ
私の睡眠時間どこー
などなど、わからないこと、ハジメテのことだらけ
そして、高齢者の衣食住や医療は、一般社会のなかにあるのに、どこか特殊。
とつぜん介護が始まった私は、「特殊」であることに気づくのにも少し時間がかかりました。
周囲に介護をしている人もいましたし、まったく知らなかったわけではないのですが、「見る」のと「経験」するのでは大違い。
目の前に現れる介護業界の人々に戸惑い、病院や施設の対応に戸惑い、そして何より、介護される父にとって、どうしてあげるのが良いのか、迷い続ける日々でした。
「…でした」と書いたのは、今年1月に父が亡くなったからです。93歳でした。
もともと軽度の認知症でしたが、一昨年の秋に脳梗塞になり、歩行や発話に支障が出て、介護サービスを受けるようになりました。
母と私で、手探りの在宅介護をしていましたが、限界を感じて、母と一緒に老人ホームに入居してもらいました。
ホームに入るのはOK、でも、母と一緒じゃなきゃダメという、父の強い願いを叶えるべく、まだ介護の必要のない母に、付き合って入居してもらったという形です。
ただ……当日82歳の母は、一見しっかりしているように見えるのですが、記憶力が低下し、妄想のような症状もよく見られるようになっていました。
一人で家に置いたり、一人で外出させる時は、何かとハラハラしていたので、母もホームにいてくれるというのは、私にとってはありがたいことでした。
父を亡くして、いま母は一人でホームにいます。父の介護は終わりましたが、「母のこれからからの人生を考える」という課題が、いま私に課されているところです。
私もまだまだ道半ば。
父を亡くしてからまだ日が浅く、私は父に最善を尽くしてあげられたのだろうかと、迷い、悩むこともありますが、
記憶が新しいうちに、父との日々から得たものを書き記しておきたいと思うようになり、このブログを立ち上げました。
ご提供できる知識や情報があるわけではありませんが、今現在、ワンダーランドで走り回っている皆さんと、ささやかでも何かをシェアできたら…と思っています
なお、コメント欄は閉じております。当面は閉じておき、私がブログに慣れてきたら開けることにしようかと考えています