>胆管がん初の労災認定へ 大阪の印刷会社3人、原因特定待たず救済(産経新聞より)

>印刷会社の元従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省は、大阪市の印刷会社に勤務した3人について、発症と業務の因果関係があったとして労災認定する方針を固めた。

>がんを引き起こす原因は解明の途上だが、職業性疾病が疑われる労災認定をめぐり原因物質の特定を待たずに結論を出すのは異例。胆管がんの労災認定は過去に例がなく、年度内に初の認定が決まる見通し。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130101/trl13010117290000-n1.htm  


 労災で病気になったと主張する場合には,病気を発症したことが労働によることを証明する必要があります。このため,業務で病気を発症したこと,つまり,発症と業務の因果関係を証明することになりますが,病気の原因がわかっていない場合には,因果関係の証明は非常に難しくなります。


 今回の厚生労働省の方針は,印刷会社という特定の業種で,異常な確率で胆管がんの発症が認められたため,因果関係がある蓋然性が高いとみて,発症のメカニズムを解明する前に,労災認定して被害者を救済しようということですね。


>厚労省は「危険な環境下の仕事で発症した蓋然性が極めて高い」と判断した。

 石綿の問題もそうですが,後になって「実は危険だった」と判明した場合には,既に多くの被害が出てしまっていることが多くなります。

 換気システムを良好なものにするとか,代替の薬品を使用するなどしていれば,被害を防げていた可能性も考えられます。


 健康被害については,裁判や損害賠償といった事後的な被害回復手段より,事前の規制や調査というものが大事なのかもしれません。