先日セミナーを有る方に企画していただき、開催する事が出来ました。

初めての事でもあり、又主催者の方の事もあり、失敗は許されないとの思いからやや事前にあれやこれやと考えてしまい、結局のところは自分の体験談を、話すと言った、内容に落ち着きました。

でも話している中で、自分自身の中での常識あるいは私が所属している不動産業界の常識はある意味で世間では非常識か、又は、考えもしない事だったリするという事を、聴衆の方達の反応を見て感じ取る良い機会になりました。

業界の常識は世間の非常識とは、以前から書いておりますが実際にセミナーというシチュエーションの中で改めて気付く事が出来ました。

テーマがあなたの知らない不動産業界と言った内容だったのですが、ここまでは皆さんご存じだろうと思っていた事が以外と御存じないのだという事にも気付かせていただきました。

常識非常識の線引きというのは人それぞれで決して線引き出来るものではないのですが。

明らかに、他の業界との違いがセミナー講師として話している中で気付く事になったのです。

このセミナーが終わってアンケートを全員の方から頂きました。

其処に書かれていた事は、私の期待を大きく裏切るものだったのです。

そうです。良い意味にです。

みなさん「ええ本当に?」とか「非常に参考になった」

とか、「なかなか聞けない内容で驚きました」とかと言った概ね良い内容だったのですね。

極々普通の業界の話をさせて頂いただけなのに?

皆さまが驚かれる以上に講師の私のほうが驚きを隠せない状況に至ったのです。

それと同時にこの不動産業界に30年以上も在籍してきてこの業界の問題の根深さをも改めて気付かされる事にもなったのです。

やはり、というかそれ以上に、世間の方が業界の事を御存じない事実も。

未だに、その知らない状況に付け込んで暴利をむさぼる業界内部の方達も存在する事も事実です。

世間の常識から見たら暴利で有っても業界の常識から見たら当たり前の状況なのです。

現在の業界の中の方達は殆どの方は誠実に業務に励まれています。

もちろん私もそうです。

でもその誠実の範囲は?ある不動産の売主様がいて1億円でお住まいを売却したいと希望されるケースでみると。

売主の心情とすれば長年慣れ親しんで住んできた家に対する想いもあるわけです。

そして当然に売却に至る経緯もあるのです。

でも不動産業者はその不動産を単純に相場では8000万円ですと電卓をたたきます。

確かにそうかもしれませんが、そしてそれで売主は納得されるケースも有ります。

でもやはり、相場よりも少しでも高く売りたいという本音、又は自分の愛着ある不動産の価値を認めてほしいという気持ちもあるのです。

そうです、認めてほしいのです。

でも業界の査定基準に単純に当てはめた、物としての価格設定しかできないのですね。

そして、不動産の価値は単純に電卓ではじく価格なのかという視点で見ると決してそうではなく、たまたま以前からその場所で探している方、又は隣の方とか裏の方がどうしても欲しいと言って希望価格で買われる事も充分可能性としてはあるのです。

そうです、隣の人が買えば隣地と合わせれば間口が広くなりより価値の高い不動産になるでしょうし、裏の方かが買えば裏の方が北側だとしたら其処を買う事により南北両面道路の優良物件に返信する事だって有りえるのです。

その場合は1億円は安い買い物かも知れません。

そのあたりは考慮せずまた中には業者に売却して改装をかけてその業者が転売すると言ったケースも多々あります。

特に不動産会社によっては月末の締めとか、四半期の締め月とかになるとその部門および全社的に追い込みがかかります。

はやく成約する事、イコール業者(買い取りを専門にして転売で利益を得る事を目的にしている不動産業者)に買い取りさせる事なのです。

しかし当然に業者に買い取りさせることは再販売をかけるのですから安くなります。

そうです、査定を安くしてしまいます。

1~2カ月あれば近隣に当たれば1億で売れる可能性のあるものを、断ち切り、8000万円で売主を説得し業者に買わせます。

その時も当然に仲介に入ります。

そこで初めてその同じ仲介業者が近隣をあたり1億で購入する顧客を探してきます。

めでたく成約すれば手数料を差し引いても買い取り業者は何もせずに1000万円以上の粗利は出ます。

期間は、わずかひと月くらいです。

又仲介業者は最初の8000万の仲介に入り先ず492万円の手数料を確保し。

買い取り業者の仲介にも入り1億円の売買の手数料612万円を獲得します。

早ければ売却相談から2カ月くらいの期間でその仲介業者は1104万円を何の先行投資もリスクもなく手中に収める事になるのです。

別に特別な話ではなく極々普通に良くある取引の実態です。

またこの例は、決して暴利をむさぼっている業者ではなく、ごく普通に仕事をしている業者です。

この状況を当たり前だと思い込んでいる業界内部に方達と一般の人達との乖離は相当にあるのではないかという事にも改めて想いを馳せているところです。

実際に最近異業種の交流セミナーに良く参加させていただいておりますが、意外と不動産に特化したものはバックエンド付きの物以外は少ないと思います。

不動産はある意味売られる方も買われる方も一世一代の大イベントなのです。

失敗は取り返しがつきません。

安易にマンション購入を進める業者からすすめられるままに契約しようとされている方、安易に不動産投資に走る方々。

また不動産についてのセミナーをこれから受けようと思っておられる方々。

もう一度よくよく考えてみてはいかがかと思います。

そのような方々の少しでもお役に立てればとの想いから前回のようなセミナーを開催いたしました。

これからは業界の常識が世間の常識と言われる業界になる事を常に願いながら試行錯誤をしております。