　じつは今回の日本縦断セミナーでの、サンチンの形の解明説明では大きな反響がありました。

国際沖縄空手道・古武道

無想会

では、わたくしが再修業で解き明かした、首里手・沖縄手の基本であり究極の形であるナイファンチの形は、その構成・機能・様式・応用は、すべて伝授してあります。

　さらには、下図の最初に現れる、清王朝軍の漢人部隊である、緑営・漢人八旗の軍事教練であった三戦の形も、軍事教練としてのカタチは説明してあります。

　この三戦のカタチが、後に続く十四の形の土台となるので、この形の理解は必然です。

　しかし、この軍事教練の三戦が民間に流れて世俗の中国拳法となり、大雑把に言って中国拳法・新興南拳のサンチンとなったカタチは解明し、指導することはわたくしには不可能でした。

　まぁ～、わたくし的に言えば・・・。

　日本武道（含・沖縄手）とは、その心身思想・操作が違うっというか、まったく真逆の操作をする中国拳法・新興南拳と、それを明治期の沖縄県に移入して、その後に興った新興・那覇手の形なのだから、自分には到底理解することは適わない。

　門外漢の自分があれこれ考えたところで、時間の無駄だし・・・。

　第一、それを修行している方々に対して失礼である！

　っということで、自分自身が納得していましたし・・・。まぁ～、逃げかもしれませんが・・・？！

　正直言って、己の修行する沖縄手・首里手の解明と普及でもう一杯一杯で、わたくしの思考の範疇には無かったのです。

　その間に、下図のように１５の形の解明、泊手の七つの形の解明（これは終了しています）などなどが出来てきたのです。

　その最初の形である軍事教練の三戦はともかく・・・。

　まるで真逆の心身思想・操作で行われるようにみえる、中国拳法・新興南拳と新興・那覇手に関しては、琉球王国崩壊後に沖縄県に移入されたものであり、

武術として伝承された

沖縄空手の再興

を謳っているわたくしと、弊会には余り関係の無いものだという認識でした。

　まず、一体なぜ人間が闘う時にはタブーというか悪癖としても良いであろう、呼吸が顕著な動作をするのか？

　動く人間にはタブーであるはずの、身体を固めるのか？

　直立二足歩行をする人間は、重力による自然落下を効率的に使用する動歩行であるのに、なぜ重力の作用を無視した静歩行を行うのか？

　人が動く・歩く時には骨盤が前傾するはずなのに、なぜ後傾させるのか？

　相手が自分の真正面にいる場合を想定した場合には、膝を外側に張る方が効率が良いはずなのに、なぜその逆の、膝を内側に入れるのか？

　などなどの疑問の答えを見つけ出すのは、わたくしのような武才の乏しい、怠惰な人間には到底不可能であるとは、分かっていたからでもあります。

　さらに新興・那覇手の数多くの指導者の方々の書籍や、動画などを拝読、拝見してもわたくしの才能では、到底理解できる回答を得ることが出来なかったのです。

サンチンとナイファンチ