...観葉植物に当たる温かい日差しを感じ今日も私は、愛読書を読む...




...先ずは、先日コロナ流行渦以来初めて訪れた映画前の僅かな時間を利用してブックショップの自然科学の棚で目に付いた書物から...

「雑草学のセンセイは(みちくさ研究家):稲垣栄洋著」は雑草にまつわる様々が記されていたのだが、何より私を惹き付けたのは、ご学友が自死されたことにあった。     その原因は...

...そのことに対し著者は心の底から「人生は思い通りにいかない。思い通りにいかないのが人生だ。」とおっしゃってることに心打たれた。何故なら、著者は思い通りに大学に進学し農学博士と成り、植物学者(教授)として勉学に励んでらっしゃる。私からみれば、まさに思い通りの人生を歩んでらっしゃるようにしか想えなかったからだ...

...そんな順風満帆としか見えない教授の言葉から「人生は思い通りにいかない。思い通りにいかないのが人生だ。」といった言葉が出た、その事実に妙に励まされた。

 

 

 次に...




「博士の愛した数式:小川洋子著」及び「博士の本棚:小川洋子著:書評」
「博士の愛した数式」には、突然の事故によって脳を損傷し記憶が80分しか持たない数学博士と、取り巻く人々(特に家政婦さんとその息子さん)との心温まる物語が著されている。その物語のなかには難しい数式も出てはくるのだが、私がこの物語で何を一番に感じたのか...と言えば...私の、突然の意識不明と共に起きた3年前春の原因不明の心臓停止による記憶喪失である。

 家族から知らされたその時の状況はというと、高熱と共に心臓が停止し一端は非常に危険な状態に陥ったのだが、その数分後何とか息を吹き返すことが出来たらしい。

 

 しかし、その時の私は既に、家族の事は思い出せても当時の総理大臣(菅総理)やその顔さえ思い出せない状態で、それからと言うもの、幼い頃のことは詳しく思い出せても、心臓が止まる数年前の出来事など、もちろん私の本棚に並ぶ講読後の虫の生態さえも、ほとんどを思い出すことが出来ない悲しい状況だった...

...以降、常に頭に浮かぶのは(もしもあの時、あのまま心臓が停止し続けていたら...いや、いっそ...)だ...

 

...だがあの時...心臓が停止した救急連絡を聴き、取り急ぎ事情を持つ我娘が涙ながらに急ぎタクシーで病院に駆けつけてくれた...


...この事実が(私の、今後生きる意味であり意義でもある。)となり...(意地でも、娘を守り通してみせる...)と...固く誓わせることとなった!

 


 最後に...




...只今講読中なのが「コーヒーが冷めないうちに:川口俊和著」である...

...4つのルールを元に過去に戻れる喫茶店での、これまた心温まる物語。最近涙もろく成ったからだろうか、まだ読み終えてないにもかかわらず既に数度涙した。


 想えば、環境に合わせ進化し本能のままに行動する虫にとっては感情など何ら意味をなさないものであろうが、考え、想い、時として感傷に浸る感受性豊かなヒトにとって、こうした名著は心の灯となり手放すことの出来ぬ宝となるのではないだろうか...


 出来るなら、お小遣いの少ない私だからこそ尚の事、図書館なりを利用し本を読む機会を持ちたいのだが、つい、通販で新著を購入してしまう...

...けれど、そうするしかない。何故なら、どうしてだろう?あの3年前の記憶喪失以来、ストレスを感じたその瞬間気を失い倒れてしまう体質と成ってしまったから...


(質問:はたして、こんな私がこの世この場に居る必要性があるのだろうか?)

「応答:あるんだよ!生まれた意味、そこに居る意味、生きるチャンスを与えられたその有難さを想え!」

...と、自問自答し...また、明日を生きる有難みをかみしめる...