2023年に読んだ本の感想などを書いてみます

 

■マイクル・ムアコック『メルニボネの皇子』

  ヒロイック・ファンタジーの王道を久しぶりに読んだなという感じです。どうやらこの作家の小説はすべてがつながっている設定とWikiで見ましたが、時間があれば続きを読んでみたいです

 

■窪美澄『ふがいない僕は空をみた』

  助産師を目指す看護師の方が推していて、初めてR-18賞受賞作を読んでみました。助産師は看護師よりも責任・裁量範囲が広いことを知りました


■大江健三郎『人生の親戚』

 上記の窪氏がインタビューでこれを薦めていたので続けて読んでみました。障がい者である息子・大江光氏のエピソードなど出てくるのでほぼ実話か

 

■伊坂幸太郎
『オーデュボンの祈り』

 漫画家・石黒正数氏が推してたので。石黒氏の世界と共通部分があるかなと思えました


『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX』

 伊坂氏の<殺し屋シリーズ>が面白いと勧められて。ベタなシリーズ名だなと思いましたが笑、でもどれも面白かった。特に『マリアビートル』は列車という狭い空間でこんなに話が広がるのかとビックリでした

 

■アンディ・ウイアー『プロジェクト・ヘイルメアリー』

 地球滅亡阻止とファーストコンタクトもの。相変わらずノンストップの楽しさ

 

■エドガー・R・バロウズ
『火星のプリンセス』『火星の女神イサス』『火星の大元帥カーター』
 再読。11巻まで読んだことがないので、時間があれば・・

 

■短編集
『吸血鬼は夜恋をする』『ボロゴーブはミムジイ』『最初の接触』伊藤典夫編
『ミュータント傑作選』R・シルヴァーバーグ編
 

■ロバート・F・ヤング『ジョナサンと宇宙クジラ』『時をとめた少女』

 前者は再読。『魔法の窓』が可愛く美しい物語

 

■ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』

 ナチス収容所での絶望的な生活が人の心に及ぼす影響を、ユダヤ人精神医学者が自らの体験から考察した内容。迫力の怖さ
 

■プラトン『ソクラテスの弁明』

 歯に衣着せぬ言い方をしてしまわずに、もう少しアサーションを考えて発言すれば死刑にならずにすんだかも・・

■トーベ・ヤンソン『ムーミン』シリーズ全9巻
 飯能市の「ムーミンバレーパーク」に行くことになり、予習として3冊読み、行った後に残りも読みました。

 

■川端康成『乙女の港』

 川端の少女向け小説。私は『マリア様がみてる』+『お釈迦様もみてる』全40巻を愛するファンなのですが、その元祖がこのあたりなのですね

 

■夏目漱石『三四郎』

 夏目漱石を主人公にした日経連載の伊集院静『ミチクサ先生』が好きで、漱石は『坊ちゃん』『こころ』しか読んでなかったので、そして伊集院氏が亡くなられたので、これを読んでみました。漱石も時間があれば読んでみたいです(時間があればというものが多いですが笑)

 

■R・A・ハインライン『明日をこえて』
 氏の中で一番最後に邦訳されたSF。内容がアジア人差別というのが理由だそう。確かにアジア人だけを殺すことができるビームとか設定がちょっとすごかったです

 

■アーシュラ・K・ル=グイン

『天のろくろ』

 ハイニッシュ・ユニバースもの以外は読んでいなかったので。見た夢が現実になっていくという、ちょっとディックっぽいお話


『始まりの場所』

 異世界への入り口を知らずに通ってしまい・・

 

『ラウィーニア』
 都市ローマができる少し前の物語『アイネーイス』にほんの少しだけ登場する女性ラウィーニアに焦点をあてたファンタジー。このあたりの神話や英雄譚を、時間があればよみたいと思いました

 

『どこからも彼方にある国』
 通常世界のボーイミーツガール。このようなラノベもグインは書いてたのかと。
 

『マラフレナ』

 サンリオSF文庫。ヨーロッパのどこかにグインが創造した一つの国が世界地図に載っている世界。その架空の国は実在する近隣諸国の影響も受けながら、内乱が起きていく話。「異世界もの」「歴史改編もの」どちらとも言い難い、グイン独特のジャンルでおもしろいです


『オルシニア国物語』

 マラフレナと同じ世界の短編集


『空飛び猫』4巻まで

 村上春樹氏が訳してます

 

『闇の左手』『所有せざる人々』(ヒューゴー・ネビュラ賞受賞)

 再読。ハイニッシュ・ユニバースもの。後者の主人公が迷いながら進む姿がよい


■ドストエフスキー
『悪霊』『未成年』『死の家の記録』『虐げられた人びと』
『貧しき人びと』『永遠の夫』『賭博者』『地下室の手記』

 

  『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『白痴』は既読でしたが、アーシュラ・K・ル=グインが、ドストエフスキー大好きとのことなので、新潮文庫の残り全部の著作に挑戦。

 『虐げられた人々』が一番推理小説っぽさがあり、初めてドストエフスキーを読む人向けの入門になるのではと思いました

 

■トルストイ
『幼年時代』『少年時代』『青年時代』『クロイツェル・ソナタ 悪魔』『復活』『人生論』


  『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』は既読でしたが、ル=グインがトルストイも推していたので、これも新潮文庫の残り全部に挑戦。期待していなかった『復活』が意外に面白くでビックリでした

■A・E・ヴァン・ヴォークト『スラン』
 再読。最後はこんなにホッとできるオチだったことを忘れてました

 

■クリス・ネヴィル『ベティアンよ帰れ』

 再読。異星人の赤ちゃんが地球人に拾われて、大人になったところで異星人種族が見つけて、われわれのところに帰ってきなさいと。英語タイトルは『Bettyann』のみで、邦訳に『帰れ』をつけたのは訳者の矢野徹さん。「帰れ」には二重の意味がこめられていて上手なお仕事をされたなあと感動です

■アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』『銀河帝国の崩壊』

 どちらも3回目の再読。
 

■アイザック・アシモフ

『火星人の方法』

 アシモフの長編は全部読んだのですが、短編は未読が多く、少しずつ読まないとと思ってます

 

『宇宙気流』
 再読。中2の時にこれを読み、ファウンデーション・シリーズというものがあると知り、銀河帝国の興亡3部作を買いに行ったのが、SFにはまるプロローグでした

 

■マンガ
21エモン、モジャ公、チンプイ(藤子・F・不二雄)
MW、リボンの騎士(手塚治虫)
トーマの心臓、ポーの一族、バルバラ異界、11人いる!、マージナル、銀の三角、
この娘うります!(萩尾望都)