あともう一人、千葉真一さんの後進を残したという点においては、
男性だけでなく女性もいました。
志穂美悦子さんです。
千葉さんといえば、この人抜きには考えられない。
言わずと知れた、
長渕剛大先生、現夫人です。
確かに、志穂美悦子さんの40年以上前のアクションは本当に驚異的です。当時、プレイガールなどのアクションドラマを主役にした映画はありましたが、日本人女性があんなに凄いアクションをやっていたというのは彼女以外にはほぼいなかったのではないか。すごいです。例えば、元女子プロレスラーのマッハ文朱さんや、極真空手の黒帯を持っていた人物も多少いましたけれど、牧れいさんなどもその一人ですが、過去、類を見ない人だった。
志穂美悦子さんと千葉真一さんには、凄まじい身体能力という共通点があります。
今見ても一目瞭然です。
40年以上前にこんなことをやっていたと考えると、本当に驚きます。
彼女は高校卒業後、格闘技やアクションに本格的に取り組んでいたと聞いています。実際に陸上競技もしていたそうで、インターハイにも出場したことがあるそうです。まったく別の分野から身体能力を持ち込んでいるわけで、そのバックグラウンドは興味深い。
70年代にはキックボクシングが台頭してきてはいましたが、全国的に広まるにはまだ時間がかかった時期でした。その頃、空手が主流であり、初代タイガーマスク佐山聡さんも黒崎健時(新格闘術?)道場に通っていたらしい。世界基準で闘える技術を持った人や、それを指導できる人がまだ少なかった時代だったと思います。
確かに、千葉真一さんもそうですが、彼らの動きは主に空手の要素が強い。ただ、当時の世界的なハリウッドで成功するには、ブルース・リーやジャッキー・チェン(ベニーユキーデも含めて)のような特殊なギミック、俊敏さと同時に説得力のある動きが必要だったのかもしれませんが、ひいき目なしに、彼等なら行けたかもしれない。
40〜50年前の日本の格闘技の映像を見ていると、佐山聡さんや藤原敏男さんがそのような動きをしていたと感じます。志穂美悦子さんは現在65〜66歳で、佐山聡さんとほぼ同じくらいの年齢であり、藤原敏男さんは70代前半。つまり、藤原敏男さんが行っていたような格闘技の動きを、その当時に今の総合格闘技やK1ブームのようなものでちゃんと指導できる人がいたならば、志穂美悦子さんは今でも充分に通用するアクション女優だった可能性があると思います。
今で例えるなら、那須川天心君の蹴りとY浜流星君のそれの違いみたいな感じ。どちらかというと、その動きが注目されて
「映える」かどうか。
でも、志穂美悦子さんは1980年代になるとアクションをやめてしまったんですよ。言えば、まさに長渕剛さんとドラマをやっていた頃。そう、あの『SUPERSTAR』を歌っていたドラマの頃です。
そのドラマ以降にしても、志穂美悦子さんの後に続くアクション女優の記憶があまり残っていないんです。その時期に、香港出身の似たようなアクション女優が出てきたことを覚えています。ミシェル・ヨーじゃなくて、歌手としてもデビューしていた方。『歌のヒットスタジオ』などにも出演していました。当時、ジャッキー・チェンやサモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ(柴田恭兵に似た人)などが活躍していた頃に…その方の名前が思い出せないんですが、何とか・リンだったかな…?
かなり印象深い人だったと思うんですが、日本人ではなかったので、
志穂美悦子さんが今もアクション女優としては一番だと思います。
僕は漫画から入ったんですが、特撮の中では人造人間キカイダー(キカイダー01まで続く)が一番好きでした。
僕はビジンダー。そっから入った人は、やっぱ志穂美悦子さん好きです。彼女のこと、嫌いな人はいないと思います。娘さんも今は俳優として活躍されています。だから、娘さんなんかも、なんで最初に特撮ヒーローを演じなかったのか、と思うこともあります。
1980年代後半、引退前の長渕さんのドラマでは、彼のポジションはわき役というか、なんというのか、当時の庶民性の高いあんちゃん風のファッションリーダー的な存在だったと思います。その当時の普段着やスタイルが、実はかなり影響を与えていたんじゃないかと、今見ると思ったりします。
個人的には、長渕さんが893役を演じた頃のドラマはあまり好きじゃない。東京を舞台にしているけれど、彼の九州出身のイメージと、今話題のKD会や某会のイメージが混ざってしまっています(笑)。それであんまり良い印象はないです。
加えて、志穂美さんの代表作としては、井筒和幸大監督の「二代目はクリスチャン」が挙げられます。
東宝がよくセーラー服と機関銃リメイクするなら、
これも当たりそうなんですけどね…
「二代目はクリスチャン」は実に名作。井筒監督は、ほとんど経歴を知らない人にとっては「チュンバ岸和田」暴力映画のイメージがありますけれども、私は彼の評価が異なります。彼は女性(ヒロイン)を美しく撮影するのが得意な監督だと思います。例えば、沢尻エリカさんを映した「パッチギ」などもその一例。彼女も本当に才能ある方でしたが…残念でなりません。
僕は、あの時、映画の方ではなく、たまたま中山秀征さんのTVを生で見てました。あれ見た感想言うと、僕個人的にはですよ笑?上からマリコが嫌いだったんかな…とか。
長渕さんの結婚に関しては、石野真子さんも志穂美悦子さんも両方好きでしたし、結果、離婚してしまいましたけれどイメージは悪くないです。真相はわからないですけど…ここらが真田広之さんなどとはちょっと違うところかもしれません。
長渕さんは1980年代後半かな、893ドラマの頃、国生さゆりさんとの「おそそ」大騒動がありました。記者会見を家の前でしたりして…(笑)。個人的には、国生さゆりさんも、何か志穂美悦子さんと経歴的にも似てるところがあったりなかったり。この事件を聞いた時、「うわっ、長渕さん殺される!」と思いました笑
長渕さんが後に空手を始めたのは、志穂美悦子さんと本気の夫婦喧嘩をしたら負けるかも?と考えたからなのかな…と思ったりします。
まあ、本当に志穂美悦子さんってこの時代の女優さんの中では、
本当に身体能力が抜群だったんだと思う。
「女性版」佐山聡(初代タイガーマスク)
と言っても過言ではありません。
その点で千葉真一さんも
本当にすごい人だったんだなと思うんです。
最後、話がちょっと変な方向に行ってしまいましたけど笑
終わり。
ビジンダーは、確かキカイダー01から出てくるんですよ…
余談ですけれども。