ミュージック・フォー・ジャマイカ -3ページ目

プログラム【エンディング編】

いよいよプログラムのエンディングです。

オープニングで私たちからの黒人音楽への敬意を表し,親近感を持ってもらい,
見せ所で楽しんでもらい,日本について知ってもらいました。

となると,エンディングで必要となるのは一体感を感じられるものでしょう。

そう,ここまでは私たちが一方的に「聴いてもらう」ものでした。
エンディングは皆で一緒に楽しめるもの・・・
ジャマイカの皆さんが知っているだろうもの・・・

となればもうこれしかありません!


「スキヤキ(上を向いて歩こう)」「ONE LOVE」です!


「スキヤキ(上を向いて歩こう)」は,
日本の曲で唯一全米No.1になった曲で,世界中のアーティストがカバーしている曲です。

この曲をジャマイカバージョンとして思い切ってレゲエにアレンジしました。

そして,最初は日本語で,途中から英語で,
会場の皆さんには歌詞をあらかじめお渡ししておき,一緒に歌えるようにしました。


そして最後には「ONE LOVE」を会場の皆さんと歌って,
ジャマイカが生んだキング・オブ・レゲエ,
20世紀を代表するカリスマミュージシャン,ボブ・マーリーを讃え,
世界のラブ・アンド・ピースを共に願いたいと思いました。


「ONE LOVE」を,
今回は最初はクラシカルバージョンにアレンジして,
途中からレゲエでという構成にしました。

クラシックとレゲエという一見合わないように思えるジャンルが一曲の中に交わることで,

「音楽に国境はない。まずはお互いに一歩ずつ歩み寄ることから始めよう。」

という暗黙のメッセージにしたかったのです。

これは,イギリス人の父とジャマイカ人の母の間に生まれずっと悩み続けたボブ・マーリーの歌だからこそ
こういう風にアレンジしてみたいと思ったのでした。


プログラムには他にもたくさんの素敵な曲を用意しています。
1曲ずつ詳しく説明したいところですが,
Kakoが前に書いた記事を読んで下さい。

いよいよジャマイカへ出発する時が近づいてきました。

全5公演の1公演ずつを大切に,
ジャマイカの方々と音楽を共有できる時間に感謝して
精一杯頑張りたいと思います!

プログラム【見せ所編】

オープニングの次に考えたのは見せ所。
音楽なので聴かせどころと言うべきでしょうか。

見せ所といってもそのタイプはいろいろですが,
今回は,2つのタイプを用意しました。

「圧倒・華麗」な高度なワザを披露する見せ所と,

「泣き・感動」な心に訴える見せ所です。


どちらもエンタテインメントには欠かせない要素ですが,

まずは
「圧倒・華麗」な見せ所として,
ヴァイオリニストのT氏による「ツィゴイネルワイゼン」です。

この曲はヴァイオリンのクラシック音楽の中でも非常に人気のある曲です。

その理由として,次々に繰り広げられる華麗なワザのオンパレードが,
まさにエンタテインメントとしてのヴァイオリンの真骨頂として
観客をエキサイティングさせるのでしょう。

この曲を作曲したスペイン人のサラサーテは,
社交上手で機転の利く二枚目だったそうですが,
まさにそのことがうなずけるお客さんが聴いて喜ぶサービスがてんこ盛りの曲です。

しかし,この超絶技巧を必要とする「ツィゴイネルワイゼン」も,
T氏の手にかかれば超絶技巧に聞こえないのがまた不思議なところ。

卓越した技術を持つT氏にぴったりの曲です。


次に「泣き・感動」な心に訴える見せ所として,
ソプラノ歌手のN氏の「マダム・バタフライから『ある晴れた日に』」です。

N氏が今度「マダム・バタフライ(蝶々夫人)」のマドンナを務めるという情報を聴く前から,
彼女にはぜひこの曲を歌ってもらいたいと思っていました。

まず「マダム・バタフライ」が世界的に有名なオペラであり映画化されていること,
そして「ミス・サイゴン」というベトナム版蝶々夫人としてミュージカルが作られ,現在もロングランを記録していることから,
この話自体非常にメジャーであり,
曲もメジャーだろうと考えたからです。

そしてN氏が今度「マダム・バタフライ」のマドンナを
務めるなんて,まさにタイムリーです。
彼女がこれを歌わずして何とするかという感じですね。

そして「マダム・バタフライ」のストーリーをMCで紹介しながら
この曲以外の日本の曲などを紹介していくというアイディアも
ここで生まれました。

まあ「フジヤマ・ゲイジャ・ハラキリ」の
いわゆる外国人が連想する”日本的な”世界が拡がっている「マダム・バタフライ」ですから,
(15歳で嫁入り,自殺(ハラキリ?)など。でも場所は長崎ですのでフジヤマは登場しません)
現在もまだこうなのかと思われてしまう恐れはありますが,そこはご愛敬。

N氏自身長崎の出身でもありますし,
母性を感じさせる暖かいその歌声こそ
日本的な情緒を必要とするこの曲にはまさにぴったりです。


さて,次回はエンディングについてお話しします。

プログラム【オープニング編】

まず,考えたのが,
オープニング,見せ所(聴かせ所),そしてエンディングです。

オープニング・・・これは,コンサートの方向を左右するとても大事な部分です。

オープニングには,
「聖者の行進」「BANANA BOAT」2曲を持ってきました。


「聖者の行進(聖者が街にやってくる)」は伝統的な黒人霊歌で,
今ではクリスマスの時期になると世界中で聴くことができる大変メジャーな曲。

この曲はまた,サッチモ(ルイ・アームストロング)が映画で演奏して大ヒットした曲でもあり,
言ってみれば世界中をとりこにした黒人音楽。

黒人にとって誇り高き曲の1つではないかと思います。

この曲を最初に持ってくることで,
ジャマイカ音楽だけでなく,
黒人音楽に敬意を表したいという気持ちを
お客様に感じていただければと思いました。

もちろんこの曲は,
ドラム&パーカッションのM氏のサポートがあってはじめて成り立つ曲ですが,
今回は私のピアノとM氏のドラムとでジャジーな即興演奏をすることで,
この曲の即興を得意としたサッチモへのオマージュを表現しています。


つづく「BANANA BOAT」は,
曲名だけだとぴんとこないかもしれませんが,

「♪デ~オ,デエエエオ,」


のイントロの雄叫びが印象的な曲です。

日本では野茂英雄投手の応援歌
「♪野茂が投~げればだいじょうぶ」で有名ですね。

この曲は,ジャマイカンを母に持つ歌手ハリー・ベラフォンテが歌い,
50年代にアメリカで一大カリプソ・ブームを作り上げました。

そしてこの曲は,
ジャマイカに伝わるバナナを船に積み込む労働者のワーク・ソングなのです。

この曲を全員で演奏することで,
今回,ジャマイカで演奏できることへの感謝の気持ちを表せればと思いました。

歌はオペラ歌手のN氏,
合いの手のコーラスをヴァイオリニストのT氏が,
ドラムとピアノはカリプソリズムを担当します。

「オペラ歌手がジャマイカのワークソング?」
とお思いになるかもしれませんが,
どっこい,この最初の「♪デ~オ,デエエエオ」というところは,
実はオペラアリアの見せ場のようでもあります。

オペラ歌手ならではの歌唱力と豊かな声量を持つN氏にはぴったりの曲なのです。


そしてヴァイオリニストのT氏の音は,
時に本当に歌が聞こえてくるように錯覚させるものがあります。
これはソリストとしても活躍しているT氏ならではの
持ち味でもあります。

この二人の掛け合いは,
先日のリハーサルで初めて合わせた時に聴いたのですが,
予想した通りのものになり,とても魅力的なものになりました。


そして,それを支えるのがM氏のコンガです。

ジャマイカの音楽に精通しているM氏ならではの安定したカリプソリズムの上に,
皆がたゆたうように音を乗せれば,
目を閉じるとそこにはバナナが見えてくる・・・?!


さて,次回は見せ所についてお話しします。

いよいよプログラム

さて,プログラムを決めるにあたって,
もう一度今回の演奏者について頭の中を整とんしてみました。


某オーケストラのコンマスを務めるヴァイオリニストのT氏,
数々の世界的なコンクールで栄誉を勝ち取ってきたT氏の演奏は,
何と言ってもその卓越した技術と安定した演奏が醍醐味。


今度「マダム・バタフライ」のマドンナを務めるソプラノ・オペラ歌手のN氏,
豊かな声量に恵まれ,
今「マダム・バタフライ」を最も歌い込んでいるソプラノ歌手の1人であるN氏の演奏は,
何と言っても母性を感じる暖かみのある歌声が醍醐味。


レゲエやスカバンドで活躍中のドラム&パーカッションのM氏,
ジャマイカの音楽レゲエに精通しているM氏の演奏は,
何と言ってもジャマイカンに親しみを持ってもらえるリズム感を持っていることが鍵。


そして私Makiのピアノです。


見せ所,親近感を持ってもらえる所,
日本について知ってもらう所,
一体感を感じられる所などをプログラム内に詰め込みたい・・・

そうして考えた結果が
このようなプログラムになりました。


つ・づ・く・・・

ちょっとティータイム

「ジャマイカ 楽園の真実」という映画を知っていますか ?

一見陽気で楽しく聞こえるレゲエミュージック。

そのレゲエの歌詞の意味を
ジャマイカの現状と重ねて映画化した
ドキュメンタリー映画です。

ジャマイカにご興味のある方にオススメの映画です。

全編大物レゲエアーティストの音楽が楽しめて、
レゲエ好きな方にもオススメです。

プログラム,その前に・・・5

善は急げ。

もう夜遅い時間でしたが,
カリブ音楽に詳しいパーカッショニストのM氏に連絡を取ろうと,
ケータイを握りしめました。

・・・プルルル,プルルル・・・


M氏「はい,もしもし。」


Maki「かくかくしかじか・・・(途中省略)・・・
   というわけで,私としてはぜひMさんに
   パーカッション&ドラムをお願いできないかと思って・・・。」


    
M氏「おもしろそうですね。」


Maki「ええ,でもボランティアですけど・・・。」


M氏「ああ,そうなんですよね。
   ジャマイカでやれるなんていいじゃないですか。」
   
Maki「でもスケジュールはもう埋まっちゃっているのでは?」


M氏「ええと・・・ちょっと待って下さいね。
   ・・・ああ,ちょうどその日程なら行けます。
   ちょっとずれるとNGになっちゃったんですけど。」


   
Maki「では,その日程,ぜひ私にください。
   よろしくお願いします。」



M氏「こちらこそよろしくお願いします。」




おお!希望通り,M氏に決定できたーっ!



喜び勇んでその足ですぐKakoへメール。

Kakoからもほどなく歓喜のメールが届きました。


さあ,機は熟しました。

いよいよプログラムについて構想をねらなくては!

・・・ようやくプログラムについて,次号へ続く。

プログラム,その前に・・・4

予算問題もクリアになり,
無事パーカッション&ドラムが今回の公演に加わることとなりましたが,
Kakoから

「1つ心配なことがあるのだけど・・・」

とのメールが。


「この企画は,ボランティアでやっていることもあって,
ギャランティはお支払いできないけど,
それでもやってくれるような心当たりはありそうか。

それから,人間的によい人にお願いしたいのだけど・・・。」

なるほど,ごもっともです。

この公演はボランティアです。

どんなにすばらしい腕前のパーカッショニストであっても,
今回の公演の主旨を理解してくれる人でないと
引き受けてくれるはずありません。

それから,Kako自身がやりたいと思って企画したこのボランティア活動内で,
人間関係のごたごたで参ってしまうのは一番避けたいという気持ちもよく分かります。

これはパーカッショニストだけに当てはまることではなく,
メンバー全てがそうであってほしいという
Kakoの前々からの願いでもありました。

すでに今回の公演のメンバーの
某オーケストラのコンマスを務めるヴァイオリニストのT氏,
今度「マダム・バタフライ」のマドンナを務めるソプラノ・オペラ歌手のN氏は,

前回の初公演でKakoの純粋な気持ちから出る一途な行動を目の当たりにし,
そして一緒に行動して,
今回もメンバーになった2人でもありました。

「もちろん分かってるから。」


今回の公演のパーカッション&ドラムは,
まずカリブ音楽に詳しい人にお願いしたいというのがありました。

そう,レゲエ以外の音楽はほとんど流れないジャマイカの公演のパーカッショニストは,
レゲエ音楽をよく知るパーカッショニストでないといけません。

私には一人,心当たりがありました。

その人は,昨年一年ほど一緒に仕事をしていたM氏で,
その時はラテン音楽の仕事ではなかったのですが,

たしかM氏は本当はラテン音楽が専門で,
ふだんスカやレゲエバンドでライヴ活動をしているとか・・・。

一年ほど一緒に仕事しており,
彼の温厚さは十分分かっていました。

彼ならきっとKakoやその他のメンバーとも仲良くやってくれるだろう・・・。

しかも彼だったら,
音大出身の,今やポップス界のパーカッショニストの第一人者と言われている人のもとで修行を積んでいたから,
クラシック音楽出身の人にも理解があるだろうし・・・。

問題は,

・彼が”ボランティア活動”を引き受けてくれるか,

・海外公演の一定期間スケジュールが空いているか,

でした。

善は急げ。

もう夜遅い時間でしたが,私はケータイを握りしめました。


・・・プルルル,プルルル・・・

・・・次号に続く。

プログラム,その前に・・・3

「これだけは何とかしてもらえないだろうか・・・。」

今回の公演にどうしてもパーカッション&ドラムが必要だと感じた私は,
KakoとNakanishiに困った要望をつきつけたのでした。


しかし,予算的に厳しい状況にいることは承知のはずなのに
どうしてこんな要望をつきつけたのか・・・。

いくら,クラシカル・クロスオーバーが流行っているからといって,
いくらジャマイカがレゲエ発祥の地だからといって,
そこまでする必要はあったのでしょうか。


実は,今回のジャマイカ公演の話が出たときから,
ジャマイカについていろいろと調べていました。

もちろん国の政治情勢,歴史,地理からはじまって,
人々の暮らし,音楽を中心に文化面についてなど。

そして現地に滞在しているNakanishiさんから話を聞いたり,
また現地在住の方のブログや
滞在経験のある方のブログやHPなどから知ったこと,
それは・・・


ジャマイカでは
レゲエ以外の音楽はほとんど流れない

(なんとなくラスタカラーにしてみました。)



という事実でした。

ジャマイカに行ったことがない私は,
限りある資料をもとに構想を練っていたのですが,
経験談からこのような音楽事情を知りました。

これは私には衝撃の事実でした。


初めて聞く音楽,初めて聞くジャンルは,
いくら新鮮に聞こえて興味を持ったとしても,

全く聞いたことがない曲ばかりを1時間以上ずっと集中して聞くことができるでしょうか。
聞き終わった後に「楽しかった!」という感想が出てくるでしょうか。

楽しくないと感じた場合でもジャマイカンははたしてガマンして聞き続けるのでしょうか。

これは,何とかしなければ・・・。

この思いが,
パーカッション&ドラムがないともうこの公演は成功しないだろうという
確信に近い思いになっていったのです。


さて,私の要望に対して,

まず,Kakoは,必要だと思われる楽器類のサイズを私にリストアップさせ,
すぐさま超過料金の算出にかかりました。

そして,この超過料金が予算でまかなえるかどうか
もう一度予算面の可能性を調査しました。

それから,Nakanishiさんは,今まで日本からジャマイカに招待公演した時の前例を調べ,
どの程度OKな可能性があるかを調査しました。

そして,2人とも,予算捻出のために知恵を絞り,
最良の策はないかと案を練ってくれました。


すると,ある時,

「ジャマイカにある,カリブで一番の芸術大学

『エドナ・マンレー・カレッジ』から

楽器を借りられることになりました。」


との朗報が。

そうです,Nakanishiさんが現地で取り付けてくれたのです。

また,芸術大学にない楽器は,ジャマイカの軍から借りられることに。

ですよ,


こうして荷物超過の対象になる大型楽器は借りられることとなり,

2人の迅速で的確な対応のおかげで予算の問題もクリアし,
無事パーカッション&ドラムが今回の公演に加わることとなりました。


すると,Kakoから

「1つ心配なことがあるのだけど・・・」

とのメールが。


予算問題はクリアになったはず。

Kakoよ,何が心配なのだ?

・・・次号に続く。

プログラム,その前に・・・2

クラシック音楽にドラム?!

この一見無謀とも思えるアイディアを,
Kakoと,
現地で交渉・アレンジ等をして下さっているNakanishiさんに提案しました。

2人とも,

「おもしろそうだと思う。
けれど,どういう風になるのかちょっと想像がつかない。」

との答え。

この感想は想定の範囲内でした。

そこで,クラシカル・クロスオーバーなどの例を挙げ,
今,クラシック音楽と他のジャンルとのクロスオーバーな音楽が世界的に流行っていて,
たくさんのファンを集めていること,

また,ジャマイカというレゲエ発祥の地での公演には,
リズムを強く感じられる楽器がないと,
お客さんとの一体感を得るのは難しいと思われるということ,

などをつらつらと説明しました。


しかし,ここで大きな問題があったのです。
そう,パーカッション&ドラムって,荷物が多いのです。

実は提案するときに一番心配だったことでもあるのですが,
例えばドラムセットだけでも一番シンプルなものでも,

・バスドラム
・スネア
・ハイハットシンバル
・サイドシンバル
・ライドシンバル

という,大きさも重量も相当の物。

その他にパーカッションがいくつか加わるなんて,
それでなくとも予算のことが心配なのに,
こんなに多くの荷物の超過料金をどうして工面しろというのでしょう。

それでも,私は,パーカッション&ドラムがないと
もうこの公演は成功しないかもしれないという確信に近いほどの思いがありました。

「これだけは何とかしてもらえないだろうか・・・。」


さあ,Makiの要望に,KakoとNakanishiの対応や如何に・・・?!

・・・次号に続く。

プログラム,その前に・・・

今回のジャマイカ公演は全5公演あります。

それぞれ観客層も会場も目的も異なるので,
何を演奏したら喜んでもらえるか,
何を求められているかを考えつつ,
我々の良さを生かせるプログラム編成を考えることを重視しました。

つまり,今まで勉強してきたことや仕事でやり慣れていることの延長ではなく,
こういう機会だからこそできる,
逆に言えばこういうチャンスでももらわないと挑戦できないような
新たな試みも積極的にやってみようということです。


「良い音楽を聞いてもらう」というよりは,
我々の今までやってきた音楽を聞いてもらいつつ,
それぞれの国・地域に根付いた音楽を我々も知り,リスペクトして,
観客も我々もお互いに刺激を受けられる時間にできたらという考えが理想にありました。


さて,プログラムの前に,
今回ジャマイカ公演の話が上がった時に,
私がぜひ取り入れたいと思った楽器がパーカッション&ドラムです。

私たちの活動の第1弾は,
2年前のベトナム縦断公演ツアーでしたが,
その時は和楽器,クラシック西洋楽器を取り入れての総勢8名での演奏でした。

が,今回はジャマイカという予算的な理由からも
人数削減はいたしかたない遠方での公演。

そこで,「ジャマイカ」という国の特性や音楽的な特性を考えた上で,
何が一番効果的で,かつ私たちにとって最も刺激のある
最小限の編成か・・・。

ということで考えたのが,
パーカッション&ドラムを取り入れるということでした。

その時すでにKakoとの話し合いで,
私(ピアノ)の他,
某オーケストラのコンマスを務めるヴァイオリニストのT氏,
今度「マダム・バタフライ」のマドンナを務めるソプラノ・オペラ歌手のN氏,
というメンバーを考えていました。

ソプラノ,ヴァイオリン,ピアノにパーカッション&ドラムという編成・・・。

ヴァイオリニストとオペラ歌手はクラシック畑で活躍している人たちであり,
ドラムとの共演は初のはず。

クラシック音楽にドラム?!

それは危険すぎるのでは?!

・・・次号に続く。