ムジカトウキョウ 社長のブログ-PH_666.jpg

今日は、時々お世話になっているオーケストラのお仕事。都内某スタジオにて映画 『カルテット』 のサウンド・トラックの録音をした。いわゆる映像シーンのBGM。映画は2012年冬、全国の劇場公開予定の作品。
楽譜をもらい1~2回リハーサルをして本番録音、というパターンを延々繰り返していくのだが、全員の呼吸が合うかどうかが鍵になる。BGMだが、なかには叙情的なものもいくつか含まれており、いい感じで仕上がった。
「スタジオ録音」というと、今までいろいろやってきた。映画音楽の他TV・CMやゲーム音楽、ポピュラーソングのカラオケ・・等々。曲の良さをその場で引き出し、仕上げていく。今ではそつなくこなしているが、慣れていない若い頃は本当に苦労をした。
中でも、自分一人のソロ録音の時は吐息が入らないように細心の注意を払っていたが、ついつい気持ちが入り込みすぎ(感情移入しすぎ)て、曲のサビ(聴かせどころ)の部分で「ウ~」と踏ん張っている声がかすかに入ってしまったのだ。これは、力み(りきみ)が原因。これを機に「冷静と情熱の間」(葉加瀬氏の曲で同タイトルの曲があるが・・)での演奏スタイルに変わった。でないと仕事にならない。考えさせられた瞬間だった。
オーケストラ録音はマイクの位置が比較的高い位置に有るのでここまで気にしなくてもよいが、スタジオのマイクを見る度に初心を思い出す。