用事を済ませるために

よく通る道をよく通る時間に

急いで歩いていた ある日の午後

何となく 光がいつもと違う気がして

振り向いた


美しくて なぜだか懐かしい

見たことのないような穏やかな温かさ

優しい白い光


思わず立ち止まる

わたしを包む光が愛おしくて

感動で心が揺り動かされる

幸福な感覚に涙が出そうになる



この白い光に包まれるのは

すごく心地よくて


でもこの光は

いつものお日様からの光とは

不思議だけど 少し違う

初めて感じるような白い光


なぜだろう

なぜそんなことを感じてしまったのだろう


この忙しい街を行き交う人は

誰も わたしのようには

不思議には思っていない様子


まあ そういうものでしょう


私の心の琴線に触れてくれた

お日様を写真に撮ったけれど

降り注ぐ光の方をうまく残せなかった


せめて 

白い光に呼び止められて

包み込んでもらった時の

感覚だけは忘れないように

額縁で飾って

ここに書き残しておきます