キャット・バルー

 

オープニングが突然アニメになって、これは楽しそう!と思ったのも束の間。

いきなりのナット・キング・コール登場にびっくり。

何も知らずに観ると嬉しい驚きが沢山あります。

映画って本当に楽しいですね。

 

ナット・キング・コールの隣にいるのは俳優でコメディアンのスタッビー・ケイ。

またまたミュージシャンやコメディアンの贅沢使いか?

と思ったら、お二人は場面が変わる度に歌でストーリーを解説してくれる重要な役どころでした。

 

そして驚きは更に。

なんと、ナット・キング・コールはこの映画公開の4ヶ月前に肺ガンで亡くなられたそうです。

少しお痩せになっていますが、スクリーンでは病気が嘘のように元気そのもの。

素敵なプロのお仕事姿を残してくださいました。

 

 

主題歌は「キャット・バルーのバラード」。

バラードといってもアップテンポで明るい曲調で、歌詞の内容ともギャップがありすぎ。

既にコメディーの匂いがプンプンします。

 

さて お耳拝借 お聴きください

キャット・バルーのバラード

出来立ての歌をシェード教授とサンライズ・キットが歌います

キャット・バルー

今日は処刑日 所はウルフ・シティー

ワイオミング州 1894年

死刑囚はキャット・バルー

絞首台につるされる

彼女はウルフ・シティーで男を殺した

ある男を殺した それは本当の話

だから縛り首にされるキャット・バルー

彼女の笑顔は天使のよう 悪魔のよう

天使の瞳 悪魔そのもの

天使の顔 悪魔だってば

その悪党ぶりは筋金入り

キャット・バルー

その悪党ぶりは筋金入り

 

と歌っている後で絞首台をセッティングしているという…

大胆すぎてもうマンガの世界ですね。

このオープニングシーンが終わると時を遡り、何故、彼女が処刑されてしまうことになったのかというお話が始まります。

そして筋金入りの悪党ぶりが見られる痛快なラストへと繋がるのでした。

 

日本でもテレビ放映はされていたようですが、その割にはタイトルも聞いたことがなかったのであまり有名ではないのかな。

しかし、本国では西部劇や喜劇のランキングで上位に食い込んでいる作品で、アル中の殺し屋を演じたリー・マーヴィンはアカデミー賞やゴールデングローブ賞を始め数々の賞を受賞しています。

音楽もアカデミー歌曲賞やミュージカル音楽賞にノミネートされているので見落としては勿体ない作品です。

 

ナット・キング・コールなので、当然ピアノも弾くはず。

見落としませんでしたよ。