おはようございます

今日は
生徒さんの演奏、
盲目の年長さんYちゃんの演奏を
動画でアップいたします


Yちゃんは、
生後7カ月の時に高熱が続き、
視力を失ってしまいました。

縁があり、
私のお教室にきて下さることになりました



まだ習い始めて1年ちょっとですが、
Yちゃんの感性は素晴らしく、
私が勉強になることばかりです

本当に素晴らしい感性をお持ちで
頭が下がります。




最近は音の幅も随分と身体に染み込んできました



いつも
毎回のlessonの始まりには
ピアノさんの気持ちを聞きます

『今日はピアノさん、何て言ってる??』


Yちゃんはその日に感じたことを
私にお話ししてくれます。

目が見えないことは
Yちゃんにとっては日常あたり前の世界です。
ピアノはYちゃんにとっては感覚なのです。


音も
幅も
響きも
リズムも
ピッチも


我々ピアノを教える側の常識は常識ではありません。
だから、ピアノも指の形は丸くする必要がありません。指を伸ばして弾くことで指の先の神経で幅を予測し、感覚を指に入れていっています。
指番号も今のYちゃんにとっては技術を高めることよりも、ピアノの幅の感覚を感じ、ミスがなく弾けるためにYちゃん自身で編み出した感覚です。
もちろん、音の粒をそろえるためだけでなく、
いろんな面で指番号通りに弾くことは
とても必要なことです。

ただ、今の段階は
それよりも大切なことがあります



白鍵も黒鍵もありません。
デコボコして面白いのです


辻井伸行さんが
演奏する際は
黒鍵の2つ、3つを
一瞬触ってから
弾くのだそうです。



我々より素晴らしい指の感覚、五感を持っていることに本当に頭が下がる想いです。



年長さん 5歳   Yちゃん

【前半・アラベスク】


【後半・アラベスク】









【一週間後・アラベスク】




鍵盤を半分までタッチして
音を確かめています

指番号の違いは隣の音の幅を確かめながら
行くため、Yちゃんは
1,2,3を巧みに使います。


今から、指くぐりやトンネル、たこあげ指使いを
学んでいく予定です


1オクターブの感覚も
随分と掴めてきました




『Music spice』
ピアノ教室