理想郷ストロベリーランドへの誘い!
ママドル聖子のみが到達し得た、世界平和希求POPS!
「出産後もアイドル継続!」「史上初!ママドル!」
1987年春、松田聖子が結婚・出産を経てリリースしたシングル「StrawberryTime」は、芸能史的にエポックメイキングな一枚だった。
山口百恵や南沙織など、当時の女性アイドル歌手は、結婚したら活動終了するのが通例。
聖子は、85年に俳優の神田正輝と結婚。翌年、出産。このまま引退かと思っていたファンも多かったところに、2年ぶりのシングルを発売。見事、オリコン1位を獲得した。
「さあ旅立とうよ時の船で 雲を越えてペイズリーの海へ」と、松本隆の描く歌詞は、架空の理想郷「ストロベリーランド」へ誘うファンタジー色溢れたもの。
83年に開園したばかりの東京ディズニーランドのテーマパークのごとき世界観が春にピッタリ。
グラムロックを彷彿とさせるレベッカ土橋安騎夫のアレンジに、空間系のエフェクトを施した聖子のボーカルが走るこの楽曲は、音的にもそれまでのアイドルPOPSにないイメージを構成。
聖子復活!を強く印象づける一曲となった。
サビの「争いのない国へ」というフレーズは、それまでのアイドルPOPSが踏み込んだことのない「世界平和への希求」というテーマを表現。
当時、冷戦状態にあったアメリカとソ連間の緊張感に世界は支配されており、86年にソ連チェルノブイリで起こった大規模な原発事故により、それはますます高まっていた。
聖子は「永遠に平和なの」と、世界の「あるべき姿」を軽やかに提唱。
アイドルPOPSの規範を外す事なく、争いの絶えない世界情勢にしっかりと「NO!」を突きつける松本の主張の折り込み方は、実にバランスよく上品だ。
84年のシングル「時間の国のアリス」、86年のアルバム曲「瑠璃色の地球」で、メルヘン・地球平和というテーマをそれぞれ消化した上で、その両テーマをブレンドした楽曲を復帰作に投入!当時の聖子の楽曲プロデューサーの若松宗雄氏の手腕も見事!
「Strawberry Time」
作詞:松本隆
作曲:土橋安騎夫
編曲:大村雅朗
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令和5年、東京。
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