こんにちは。楽譜浄書家・森本良子です♪

 

いま、我が家には3歳半になる娘がいます。

 

私が仕事をしていると、楽譜を見てこれはピアノを弾くのに使うものだと分かってきていて、楽器にも興味を示してきました。

 

そこで、ソルフェージュの導入としてリズム練習の絵本と、リトミックのカード付き教材を購入。

 

ソルフェージュ教材は、大きな音符でシンプルなリズムが書いてあるものです。

 

リトミック教材は楽しいイラストが満載で、付属のカードでイラストとそれに対応した音符やリズムが書いてあります。

 

音符を学ぶためのカードなのですが、やっぱりカードの裏のイラストの方が楽しいみたい。

 

3歳はまだ文字は読めませんし、音符も、形状の違いを認識している程度です。

 

くり返して音符に接していけば、判別できるようになりますが、今はまだ慣れが必要な段階にいます。

 

そんな状況のもとで、彼女がどんな風に、音符やリズムを見ているんだろうと、少し観察してみました。

 

・・・・・

 

いろいろ試して、3歳児の話をよくよく聞いてみると、音符よりも別のことを見ていることに気がつきました。

 

音符の白玉、黒玉、旗つきなどという形状よりも、となり合った音符同士のスペースの広さで、リズムを見ているようなのです。

 

楽譜を作るときには、スペーシングというものを考えますが、浄書の世界では、実はスペーシングは音の長さに完全には比例していません。

 

拍の上では、八部音符2つは四分音符1つと同じですが、楽譜の上では、八分音符2つ分と四分音符1つ分は同じスペースではないのです。

 

同様に、四分音符2つと二分音符、二分音符2つと全音符も、同じスペースではないです。

 

全音符は二分音符よりも広く、二分音符は四分音符よりも広く。

 

しかし、二分音符2つ分になると全音符1つ分より広く、四分音符4つ分は二分音符2つ、あるいは全音符1つ分より広く。

 

・・というように、リズムや全体の小節数、音符数を考慮しながら、少しずつ小節の広さ(長さ)を調整するのです。

 

基本的な考え方は、となり合った音符同士でバランスを取り、長い音価は広く、短い音価は狭く。

 

必ず音価に則してスペースのバランスを取ります。

 

このスペーシングの、実はリズム判別に一役買っているというのは、ちょっと新しい、新鮮な驚きでした。

 

スペーシングは、浄書の世界では難しいトピックなのですが、こうして実際に子どもや学習者にとっても音楽の中の大事な要素になっていると分かったのは、大きな発見になりました。